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DRV134+トランスHPA バランス化

DRV134HPA3.jpg

以前作成したバランスドライバのDRV134とトランスを使ったヘッドホンアンプですが、ヘッドホンMDR-CD900STをバランス対応にしたのをきっかけに、バランス出力タイプを作ってみることにしました。
以前の記事を含んだカテゴリ

とはいっても、トランスの出力から先の配線を変更して、4pinのミニXLRコネクタにしただけです。
今回はトランスにサンスイ ST-71を用いた(実はこっちのほうがHammondよりサイズが大きいので特性が良い)ことと、ミニXLRのコネクタの奥行きの都合でケースを1ランク大きいものに変更しました。

DRV134HPA1.jpg
左:前回製作したアンバランスタイプ ケース1593PTBU
右:今回のバランス出力タイプ ケース1593QTBU


基板
DRV134HPA4.jpg



DRV134HPA2_201405311613158a0.jpg

ミニXLR(ミニキャノン)コネクタはアンプ側にM-XL-4-14、ケーブル側にM-XL4-11Mを使用しました。
ケーブル側のコネクタはM-XL-4-11S、M-XL-4-11L、M-XL4-11Mの三種類がありますが、それぞれブッシングの径がφ3.5mm、φ4.5mm、φ5.2mmと違うので注意が必要です。
なお、特に3pinに比べ4pinタイプでは内部のスペースが極端に狭いので、太い電線を使うことは出来ません。各ピンに熱収縮チューブを被せる隙間さえないので無茶は禁物です。

DRV134HPA5.jpg


ヘッドホンのバランス駆動のメリットは、BTL化によって同じ出力を得るための電源電圧が半分で済むことと、ヘッドホンジャックの接触抵抗により発生する逆相のクロストークの回避が主となりますが、今回の場合は元々バランス出力をトランスで合成しているのでアンバランス出力でも同じメリットが得られることと、逆相クロストークについてはアンプの出力インピーダンスが高い設計なのであまり影響はないかなといった感じですが、せっかくなのでバランス対応版を製作してみたといった具合です。

今後、色々と聴き比べたりしてみます。
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ステレオジャックによる逆相クロストークの測定

某ポータブルDACの件で、ステレオプラグ・ジャックのGNDの接触抵抗によって左右ユニットの共通インピーダンスが発生、逆相のクロストークとなることで、再生音に異常が発生するという問題がありました。
逆相のクロストークによる問題は、不自然な音の広がりや、センターに定位するキックドラムなど低音が鈍るといった具合で聴感上に現れます。

同じ現象は3線式のヘッドホンケーブルのGND線の抵抗によって起こったり、そもそも3極ステレオプラグを用いることが問題ということで近年はバランスヘッドホンアンプなどというものが出てきています。

バランス方式までいかなくとも、なるべく音の問題が出ないようにするためにはプラグやジャックの選定が予想以上に重要であることがわかりました。

ついては、いくつかの製品を用いて逆相クロストークがどれだけ発生するかを測定してみることにしました。
この問題について測定をした前例はあまりないと思います。というのも接触抵抗というのは必ず同じ値が出るわけではなく個体差や経年変化、プラグの汚れなどによって変動することもあり評価が難しいのです。
今回の測定値はなるべく正しく比較するように心がけてはいますが、参考情報ということでお願いします。


■測定回路
測定回路
オーディオアナライザの出力をLchのみ接続。プラグとジャックを経由してLchの信号レベルを確認。これとあわせて信号を印加していないRchの信号レベルを確認。Lchの信号レベルに対してdB換算して、クロストーク値として測定します。
GNDの共通インピーダンスによる電圧降下、すなわちクロストークは負荷インピーダンスが低いほど大きくなります。今回はアナライザの出力インピーダンスが5Ωであるため、5Ωで統一しました。
なお、測定側は1kHzのBPFを挿入してノイズ成分を排除。クロストーク成分のみを抽出しています。


実際の測定状況は以下の通り

直結
まずはプラグ・ジャックを用いずハンダで直結。この値を基準とします。

約-90dBという値は、Lchの50mVの信号レベルに対して3万分の1くらいの信号がRchに漏れているということになります。これがアンバランス伝送の限界と考えていいと思われます。


まず測定するのはオヤイデ電気のφ3.5mmプラグP-3.5GとジャックJ-3.5SR。
オヤイデジャック


この組み合わせを選んだのは、ジャックがバネ構造になっていて接触抵抗が低く高性能であることが予想されたためです。新品で1組用意しました。バネ構造のジャックは単体では見かけませんが、変換プラグとしてはいくつか存在します。
バネジャック
左: JVCの変換プラグAP-113A、右: オヤイデJ-3.5SR


■オヤイデ電気 φ3.5mmプラグP-3.5GとジャックJ-3.5SR(新品)
オヤイデ

電圧降下は誤差レベルだけど、チャンネルセパレーションが17dB低下した。いやこれは優秀だと思うけど、アンバランスのステレオ伝送でコネクタが1箇所増えるとこれだけ影響が出るってことだ。


続いてはマル信無線電機のMP-061MとMJ-076Mの組み合わせ。千石電商で売っていて安くて見た目も良いのでよく使っている。
マル信プラグジャック

■マル信無線電機のφ3.5mm MP-061MとMJ-076M(新品)
マル信35

レベル低下は特に認められないが、セパレーションは26dB悪化。漏れは1/1000未満なので僅かではあるものの、プラグ・ジャックを経由したことによるクロストークの悪化が認められた。


■マル信無線電機のφ3.5mmジャック MJ-073H(新品) プラグはMP-061M
マル信ジャック
構造はほとんど同じであるが、金メッキのせいか若干特性が良いようだ。


■秋月で売っている基板用のφ3.5mmジャック ST-005-G(新品) プラグはMP-061M
秋月基板用
さほど差のない、まあまあな値


■秋月で売っている基板用のφ3.5mmジャック AJ-1780(新品) プラグはMP-061M
秋月ジャック
これは予想以上になかなか良い値。しかしtwitterでは3個使って全部ガリ気味みたいな報告も。
※USB DACについているものとは若干寸法が違うため交換用としては適さない。


■某USB DACについていた問題のφ3.5mmジャック プラグはMP-061M
nanoiDSDジャック
他のジャックに比べて10dB以上も特性が悪い、これは問題があるといえるだろう。


DACのジャックの交換用として同タイプのものから検討


■テイシン電機 J-116(E)C
テイシン
測定した値こそ悪くないものの、差し込んだ時の感触が若干緩い印象があるのと、ガリがある印象。触れると測定値がふらついて悪化したり、音が途切れることがあった。
残念ながら寸法が微妙に違い、交換用としては不適だ。


■マル信無線電機 MJ-352W-C
マル信35_2
こちらも同様、測定値(最良値)としては良いものの、この形状のジャックに共通していえるのか、やはりガリっぽい印象があった。しかしテイシン電機のものよりは差し込んだ時の固さがあって良い。寸法的にも問題がないので、USB DACについてはとりあえずこのジャックに置き換えることにした。



さて続いてはφ6.3mmプラグ・ジャックについても調べていきます。


φ6.3mmのジャックといえばCLIFFが最強だと思ってたのですが、結果をみると…


■ジャック CLIFF S-2(新品) プラグ CANARE F16(中古)
CLIFF.jpg
プラグが太くてガッツリ挿さるので、一番良い特性が出るのかと思いきや、φ3.5mmと特に変わり映えのない普通な特性。なんだかガッカリ。


もしやプラグのせいかとも思い、別のプラグでもチェック。

■ジャック CLIFF S-2(新品) プラグ NEUTRIK NP3RX(中古)
CLIFF_Neutrik.jpg
うーん、特に変わらない感じ。


ということで今度は別のジャックに。
■ジャック NEUTRIK NJ3FC6-BAG(中古) プラグCANARE F16(中古)
Neutrik.jpg

抜け防止のロックが付いているので嵌合もしっかりしていると思いきや、なんだか微妙な値。


うーん困ったぞ、まともなφ6.3mmジャックが無いぞということで、試しにマル信無線電機のMJ-187LPを購入してチェックすることに。

■ジャック マル信無線電機 MJ-187LP(新品) プラグCANARE F16(中古)
マル信63

意外や意外、秋月電子で90円と格安なのに、-70dB超えのすばらしい特性。ずっと思い込みで信頼して使っていたCLIFFは何だったのか。まあ聴感での異常を感じたことはないとはいえ、国内メーカーの安価な品に負けていたとは…。



さて、番外編としてiPod touchのジャックはどうなのかという質問がありましたので、測定環境は異なりますが、チェックをしてみました。
このジャックはバネではなく、小さなボールを押し付けるような形で接点が構成されています。差し込んだ感触はなかなか良いのですが…。


■iPod touch 5th 無負荷時
iPod無負荷

■iPod touch 5th 32Ω負荷時
iPod負荷32

というわけで、こちらも聴感上の問題を感じたことはないものの、負荷がぶら下がった場合はそれなりのクロストークが生じているようです。



といった具合で、普段はなかなか気にすることもないプラグ・ジャックの接触抵抗ですが、物によってこれだけ差があるということがわかりました。これまで実使用で問題を感じたのはUSB DACでの一件のみですが、なるべくなら優秀なパーツを使っておきたいところ。皆様のパーツ選定の参考になれば幸いです。
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