AKシリーズ用バランスラインケーブル

AK100II、AK120II、AK240などのバランスヘッドホン端子からライン接続する際の方法について技術面での情報が不足しているので、ケーブルの作成および実機でのテストを行いました。

AK100II_balcable.jpg


バランスライン接続は、業務用の音響機器では一般的に行われている方法ですが、民生機ではあまり馴染みがありません。適切な伝送を行うためには色々な状況を加味したノウハウが必要です。


バランスヘッドホン端子を使用したバランスライン接続はAKシリーズの取り扱い説明書でも解説されている方法です。
AK100IIバランスライン


理想的なバランス回路であれば、信号線は+(Hot)および-(Cold)の2本×左右chで達成できます。しかし現実のバランス回路は理想的な平衡度が確保できないため、GNDを接続しないとノイズを拾う原因となります。
ヘッドホンの場合はインピーダンスが低いためノイズを拾うことが無いので4極プラグでGND接続を行いません。しかしライン接続の場合はイヤホンに比べて負荷インピーダンスが高くなりますから(低いと諸性能が低下する)ノイズを拾いやすい状況となります。


製作したケーブル
IMG_1814.jpg

2.5mmプラグからはL+ L- R+ R-の信号線、3.5mmプラグのスリーブからGNDをとる構造となっています。
しかし、以下の問題により、この接続方法ではノイズを拾ってしまい、実用には厳しいと感じました。


原因1

AKシリーズの出力はアンバランス出力でも同様ですが、再生停止時には出力が切り離され、ハイインピーダンス状態となります。すなわちプラグが抜かれた状態と同じになります。
この状態では極めてノイズを拾いやすくなります。一般的なアンバランスのヘッドホンアンプでプラグを抜くとブーンというノイズが出るのは経験したことがあると思いますが、AKではプラグを挿している状態であっても、再生停止中や曲間ではプラグを抜いたのと同等の状態になります。これはミュートのためや電池消耗を減らすためにアンプ回路を停止していると考えられます。イヤホンの場合はインピーダンスが低いのでノイズは聴こえませんので問題にはなりません。(プラグを挿していないイヤホンからは音は聴こえませんよね)
この、出力が切り離される状態がノイズ発生を招く原因の1つとなっています。


原因2

2.5mmプラグの不平衡
バランス接続では、ノイズ回避のためHotおよびColdの結線が対等になっている必要があります。しかし2.5mm4極のプラグではL-がプラグのハウジング部分に接続されて広くなっています。よってL+に対して対等な位置関係になっておらず、これがノイズを拾う原因となります。実際にAKで曲を再生すると、曲間で左側からのみブーンと聴こえるのがわかります。
これがXLRコネクタなど、2つの端子がシンメトリーに配置されているコネクタであれば、ノイズは殆ど拾いません。


原因3
中村製作所のプラグの浮遊容量
このプラグは絶縁されていることが売りらしいですが、黒い部分を挟んで金色の部分は金属であるものの、どこにも接続されていません。こういった電気的に浮いている金属部分が存在する場合、ノイズを拾う原因となります。この部分に手を触れてしまうと、盛大なノイズを発してしまいます。

このプラグの場合は、想定する使用方法がイヤホンのため、浮遊容量や不平衡についての配慮はなされておらず、ライン接続には不適といえるでしょう。

こういった場合、ハウジングが樹脂製のプラグを用い、可能ならその上に金属箔などでシールドを設け、GNDに接続するのがベターです。

一時的な対策

IMG_1817.jpg


こうすることでノイズに関してはかなり改善されますが、やはりDAP自体がイヤホンでの使用を想定した構造であるため、バランスライン接続の本来の目的であるノイズ回避のことを考えると、あまり適さないのではないかと感じました。

ちなみに、楽曲の再生中であればアンプの低い出力インピーダンスで駆動されますから、ノイズの混入はほとんど回避することができます。しかしながら周囲の環境であったり、USBで充電をしている場合、本体に手を触れている状態などでは、GNDループが発生したりすることでノイズが聞こえてしまうことがありました。

上記をふまえて判断しますと、DAPとポタアンの接続程度であれば、無理にバランス接続を選択する必要はなく、アンバランス接続で十分ではないかという印象でした。


ひきつづき課題として検討してみますが、どうもイヤホンのバランスと、ラインのバランスは分けて考えたほうがいいんじゃないかなという印象。そもそもイヤホンの場合はバランスというよりスピーカーのBTLみたいな役割だし、イヤホンとライン接続では求めるものが違うので、仕方がない気もする。

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次回のアンプ基板頒布

次回のバランスヘッドホンアンプの「ありやす」の頒布は、TEの0.1%抵抗 を採用して送料込み3000円の予定です。
0.1%の抵抗を採用することにより、抵抗の定数が若干変更となります。562Ω、1kΩ、4.99kΩ、105kΩとなり、105kΩについては入手の都合と回路上で精度が不要なためTEの1%品となります。

あと、2台目で改造版作りたい人のために基板だけを送料込み500円で出せる予定。
自分でパーツを選んで作りたい人はこちらをどうぞ。(オリジナルを残してもらいたいという意味も込めての価格です)
0.1%抵抗の取り付け幅が0.何mmか長いので、それがスッポリ入るように基板の穴の幅を広げたけれど、そうする前の基板が10枚くらいあるので改造用として安価に提供します。別に0.1%のも支障なく実装できます。

あと、前回の頒布を受けて、0.1%の抵抗に差し替えたい人がいたら差額の1000円で対応します。全部の部品で数合わせて調達しているのであまり数は用意できないけれど…。

あと、今回の頒布と同梱に限り、僕クロ関連の試作の基板を250円で用意します。僕クロのキットはどこかで委託販売をしたいので、単体でのお求めはもう少しお待ちください。

キットの完成品は、基本的には今後も出さない予定なので、ぜひ組み立てて楽しんで欲しいです!


また準備ができしだい告知します。

バランスアンプの抵抗値

前回の記事で、CMRRを良くするためには抵抗の高精度化、もしくは誤差1%の抵抗で極限まで追い込むためにはある程度選別をした上で測定をしながら値を調整する必要があることがわかりました。調整している時に、560Ωや1kΩの抵抗に対して、1ΩズレるとCMRRの底が狙えない感じでした。

さすがにここまでの作業を1台ずつ行うのは大変なので、そこで0.1%の精密抵抗を使ったらどうかという事になりますが、これ普通に買うとめらぼうに高いのです。1本160円とかしますね。しかも欲しい数値が揃わない。

海外の通販まで範囲を広げると、大量買いすれば0.1%級の抵抗も比較的安価に入手できることがわかりました。入手難な部品を個別に買うより大量買いしたほうが安い。こういう時こそキットの頒布が生きてくるわけです。

しかし、そう簡単にはいきません。0.1%の抵抗を扱っているところを探しても、決して全部の数値が揃っているわけではありません。Aというメーカーの物は○○Ωはあるけど、××Ωがないとか、○○ΩはB社にはあるけど、××ΩはC社にしかないとか。

それに購入するのも百本とか五百本とかで単価が下がりますので、なるべく購入する抵抗値の種類を減らして済ませたいところ。

そこで、あらためて回路の抵抗値について検討してみることにしました。

アンプゲイン

当初は電卓片手に手作業で設計していたのですが、さすがにやりきれなくなったので計算式を組むことにしました。
各部の抵抗値を決定するにあたっては、必要な特性や仕様を達成できるように吟味しなければなりません。

例えば、

回路が問題なく動作すること
アンプのゲインがトータルで0dBになること
残留ノイズが最低限になること
入力インピーダンスが低すぎず(クロストークの悪化)、高すぎない(ノイズが増える)こと

上記の特性を満たした上で、

半端な抵抗値ではなく、市販されている系列の値で設計できること。(特にゲイン絡み)
入手できる抵抗を使うこと(できれば安価に)

そういった条件を満たす組み合わせを考えないといけないのです。


例えば、全ての抵抗値を2kΩにすると、ゲインは計算上ジャストで0dBとなりますし、なにより1種類の抵抗で済みますから、とても美しい回路が完成するようにみえます。しかし、実際そう上手くはいきません。ゲインがジャスト0dBですと実際に負荷をぶら下げた場合に多少なりともゲインが落ちてしまします。
また、抵抗値が2kΩと高くなることで、無音時のサーという残留ノイズの上昇が懸念されます。しかし、この抵抗を2k以下には下げられない理由があります。それはクロストークの悪化です。

2kΩで組むとアンバランス時の入力インピーダンスが4kΩとなり、この値は共通GNDのクロストークの面では許せるギリギリの値として設定したものです。

クロストーク

32mΩという接触抵抗は大雑把なものですが、大体このくらいの抵抗を持っているようです。



また、最初のオペアンプに入力される信号が当初の回路に対して-6dB程になりますからS/N比の面で不利となります。後段の回路も全体的に抵抗値が上がりますから、少なからずノイズレベルが上昇することは避けられません。



そこで確認のため、2kΩで組んで測定してみることにしました。

昨日、必死でトライアンドエラーで追い込んだ抵抗を、外して付け替えます…。

BvXgcLuCIAADFuX.jpg


で、測定結果ですが

ノイズレベルが元々の設計値だとAウエイティングで2.2μV。全部2kΩにすると3.3μV。どっちだってかなり低い値なんだけど3dBくらい違う。10Ωのイヤホンだとノイズの差がわかる。(入力はオシレータOFFだから10Ωショート)

という具合に、残念ながら性能面で劣ってしまい、この抵抗の組み合わせは採用できないことが判明しました。

ちなみに入力インピーダンスに関与する前段のみ2kΩの分圧にしつつ、後段のみ560Ωに変更した場合でも測定をしてみました。

この場合はノイズ3μV弱くらいで、やはり当初の設計には及ばず。入力の2kΩをバイパスしてGND落としても十分なノイズレベルまで落ちない。

ということで、どちらの方法もNGという判断になりました。


まあ、現状の値自体がかなり検討して決定したものなので、そう簡単に覆すことが出来ないのは判っていましたが、この実験を経て、改めて現状の値が適切だということがわかりました。


そういうわけで、現状の値をなんとか用意すべく、○○ΩはA社から、○○Ωは、、、500本以上で○円なのでー何台分にしようか、なんてやってたら、さすがにいやになってきたので、とりあえず30台分くらい注文しました!!!

抵抗だけで2万円…。ということでまた基板作ってコンデンサ調達して、頒布することになりそうです。

まだいつになるかわかりませんが、必要な方は声かけてください。

バランスヘッドホンアンプのCMRR改善

先日の測定においてCMRR(同相信号除去比)があまり良い値ではなかったので、調査、そして改善してみることにしました。

CMRRはバランス入力に同相成分、要するにコモンモードノイズが入力された時に出力に反映しないようにする能力を示す数値です。もちろん数値が大きく除去性能が高いほうが優秀なのですが、通常はバランス接続しているだけでも十分な性能が得られますし、そこまで気にする必要はないと考えています。

しかし測定上の数値が気になったため、もう少し値を追い込んでみました。

CMRRが悪化する原因は、使用している抵抗の精度です。これでも±1%の金属被膜抵抗を使っているのですが、それでもまだまだ精度が足りません。


■±1%の抵抗で製作した例
CMRR.png



■±0.1%の抵抗および、1%の抵抗から近似値を選別した例(手持ちの都合による)
CMRR選別のコピー


抵抗の精度を上げるとCMRRはある程度改善しますが、まだまだいまひとつの感じです。


そこで、実際に回路を測定しながら抵抗を選別してCMRRを追い込んでいく手法をとりました。

抵抗選別


入力の分圧およびインスツルメーションアンプ部分の抵抗は全て互いに影響し、足を引っ張り合いながら動作をしています。まずはある程度選別をして、精度が必要な箇所同士をペア組みして実装します。その上で、入力の560Ωの片方を取り外し、可変抵抗に交換。CMRR値が最良になる状態で可変抵抗を取り外し、抵抗値を測って同じ値の固定抵抗と差し替えます。例えば560Ωの抵抗の中から559Ωや561Ωを探すイメージです。CMRR 80dBを達成するためには560Ω、1kΩの箇所どちらとも、おおむね±0.5Ω以内に追い込む必要があります。
560Ωの抵抗で値が追い込めない場合(例:550Ωとか、±1%を超えた値が必要になる場合)は、他の部分の抵抗値を見なおして、回路全体で抵抗値を調整します。

そうやって値を追い込んでいった結果が以下となります。


CMRR選別トライアンドエラーのコピー


地道な作業の結果、なんとか80dB以上を確保することができました。

この状態であれば、たとえばHot Coldをショートした状態でその部分を指で触れたとしても出力からノイズが聴こえてくることはありません。この特性は、例えばUSBDACとの接続でGNDループが形成され強烈なコモンモードノイズが発生しているような場合には威力を発揮するかもしれません。

ただ、使用していてこのCMRRが役に立つような事はまず無いと思われるので、気にしないのが一番です。

設計者として一応チェックしてみました。

僕クロアンプ展覧会

「僕はクロストークが少ない」こと、4回路オペアンプ1発のシンプルバランスヘッドホンアンプの作例を紹介します。
製作された方は是非ご応募ください。(元記事)

作品の写真(横幅560がベスト)、コメント、作者名、ブログなどあればURLを添えて
mail.gif
までご応募ください。順次ここに追記して紹介させていただきます。
なお、頒布した据置型の「バランスヘッドホンアンプでありやす(仮)」の作例も募集していますよ。

エントリー
1.Fixer
2.大阪E様
3.エリー(@yuki_ellie)様
4.斑点のあるもの(@chiacchiere_)様
5.とまと(@tmt481)様
6.ボンボンGOO(@bonbongoo)様
7.J Masuzusi(@tearus)様
8.RECAROの赤(@lapis_061)様
9.ショコラ(@schokolademilch)様
10.ホウジョー③(@houjo3_audio)様
11.★つづれおり★(@tsudureori0w0)様
12.えるうどん(@el_udon)様
13.いほ(@ifoool)様
14.ナイン様
15.えるか@次の日けろけろ(@Richou_751)様
16.uchi913様

それではどうぞ


■1. Fixer

まずは私から。

僕クロ正面

タカチのUS-75に収めてみました。ケースが少し大きいですが、006Pの電池の高さジャストで入るので、このケースにしてみました。電池ホルダーはBULGINのBX0033を採用しました。バランス出力はミニXLRの4pinです。

僕クロ裏



僕クロ内部

ご覧のとおり、内部はかなりギリギリです。空間的な余裕はあるんですけどね。


こちらはオブジェバージョンです
僕クロ_2


そしておまけで、開発時のプロトタイプの残骸です。
残骸

動作チェックの1chバージョンと、2回路オペアンプでクロストークが落ちなかったバージョン、そして完成版に近い4回路オペアンプバージョンです。




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■2.大阪E様

イヤホンのケーブルはFixerさんの疑似バランス仕様にしています。電池とケースを別にするというコンセプトで2台作ってみました。
始めて僕クロの音を聞いたとき、音の焦点が合ったような衝撃的な経験をしました。



【初号機】
僕クロ初号機02


僕クロ初号機01

いろいろ試してみたくてしばらく基板のまま使っていたのですが、自宅用にタカチのHEN110406Sに収めました。
入力はステレオミニジャック、出力は4ピンのミニXLRにしました。
茶色い抵抗はDALE、電源はACアダプタです。
やはりケースに収めると安心して使えます。



【弐号機】
僕クロ弐号機01


僕クロ弐号機02


持ちだし用にタカチのMX2-6-10GSに収めました。基板の両サイドを少し削っています。
入出力ともステレオミニジャックを使っていますが、疑似バランス仕様のケーブがそのまま使えるようにしました。
抵抗はタクマンのREYです。
スイッチ付き電池Boxにプラグを付けてポータブル電源としました。
AK120とサイズのバランスがよく気に入っています。


その他の写真やレポートはこちらからどうぞ

大阪E様1

大阪E様2

大阪E様3

画像クリックで拡大してご覧ください


※色帯のないDALEの抵抗が整然と並んでる様子がカッコイイです。電池を外付けにしたおかげで本体がとてもスマートに仕上がっていますね。なかなかの出来栄えです。




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■3.エリー(@yuki_ellie)様

ハガナイエリー


エリー回路


006Pの電池ボックスの上に作りました。
回路はオリジナルから変更しています。一応思想は変わっていないはず…
1.発振対策はzobelフィルタを使用
2.90pF入れて高域をカット
3.秋月で大量に買った抵抗をボルテージフォロアに入れる
4.電源周り
あと銅テープ張ってますが意味ないです。
クロストークが少ないおかげで音楽がはっきりと聞こえます。


※なんと006P電池ケースの上に組まれた、おそらく最小サイズの僕クロアンプです。ケースに入れるのもいいですが、積極的に中身を見せるデザインもいいものです。





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■4.斑点のあるもの(@chiacchiere_)様

DSCN0923.jpg


DSCN0926.jpg


僕クロアンプの通常のキットを購入しまして、これはパーツ変えて遊んでみたい思いユニバーサルで組み直してみました。
抵抗はBispaのLMFGSA、パスコンにECHU、ボリュームにP9A、9Vの両電源に固体コン390uF、OPAMPは2回路入りのものを使いました。いまのところOPA2134がベストのように思います。
何かと話題のコネクタですが、予算と好みの都合で4極2.5mmをHiFiMANのピンアサインで使用しています。
アンプ部の回路はオリジナルとほぼ同じで、4.7kΩは5kΩに変わっている程度です。
あと、フェライトビーズは千石の地下にあったものに、スズメッキ線を通して使っています。
ケースはタカチのSW-120。iPodTouch4thをつないで持ち歩く事を前提にしています。

※オリジナルでは簡素化のために4回路オペアンプを用いましたが、パターン引き回しが複雑になるものの2回路で左右チャンネルごとに分けることで、より分離が良く高性能化されていることでしょう。乾電池が2個であることを忘れさせてくれる程、ケースにピッタリ収まっています。




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■5.とまと(@tmt481)様

_DSC4952_R.png


_DSC4946_R.png


nano iDSDの件でクロストークの影響を体感した上で、僕クロアンプを考案なされていたので、電子工作未経験だったものの作ってみることにしました。

ケースは市販のALTOIDS缶に穴を開けただけのものですが、DX90とぴったり重なっていい感じです。頻繁に持ち運んで使っています。

バランスのコネクタは、4極3.5mmジャックを使用しました。DX90使いだと直挿し時、そのまま接続できるので良いと思います。

特に回路のカスタムはしていませんが(そもそも分かりませんが)、満足しています。配線をもうちょっと綺麗にしたかったかな(笑)

電子工作したことなくても作れる!ってことが伝われば嬉しいです。



※本機の設計コンセプトとして、電子回路を組んだことがなくてもケーブルのハンダ付けが出来るくらいのスキルで組立られることを意識していましたので、無事に完成でき、安価で簡単にバランスの音を体験できるという目的が果たせたという、とても良い事例だといえるでしょう。市販の電子機器用のブランクケースはポタアン向けではなかなか良いものがありませんが、こういったお菓子の缶やプラケースという選択が最適解だったのかもしれません。



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■6.ボンボンGOO(@bonbongoo)様


僕クロを組み立てたものの、実際に持ち運んで使うにはケースに入れる必要があり。
別の買い物でダイソー行った時、ふと目についた丁度いい大きさのタッパーウェア。3個100円。

すぐに家に帰り現物と合わせてみると、「キターーーー!ジャストサイズ!!!」
IMG_0397.jpg



バランス出力はAKと同じ2.5mmを選択しました。
タッパーウェアはとりあえず持ち運ぶためのお試しなので、LEDやスイッチは実装しませんでした。
IMG_0398.jpg



僕クロに合わせるプレーヤーにはAK120を選択します。
重ねるとほぼ同じサイズで持ちやすいことと、バランス出力を備えたAK120はAK第2世代に負けない力を得ることができると考えたからです。

そして、実戦投入!AK100IIを聴いた後だと繊細過ぎると感じたAK120の音は、バランス出力ならではの分離感と力強さを身につけ、かなり好みの音に仕上がりました。
しばらくはこのまま使い続けてみようと思っています。
IMG_0404.jpg


※ケースにタッパーを使用するのはコストパフォーマンスの良さはもちろん、加工性の良さ、あと柔らかい素材なので使用している時にDAPや周辺のものに当たったり擦れても傷がつかないというのは大きなメリットです。
これならイヤホンも一緒に仕舞っておけそうです!




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■7.J Masuzusi(@tearus)様

ブログ記事

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回路的には部品もデフォルトのまま。ちょっと前に売っていたStride(ガム)のケースに納めてみた。微妙に基板が大きかったので、基板は削っている。
006Pの電池も微妙に収まらなかったので、コネクタをケースの外に出すという荒業!ただこれの効果で、(1)電池の固定はこれで実用十分、(2)スイッチや電源オンのインジケータのLEDはつけたくなかったのだけど、コネクタがついてるかついてないかで、オンオフが分かって、外見上も意外にすっきり、携帯してても引っかかってトラブルとかもなし、となかなかいいソリューションだったのではないかと、自画自賛している。

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入力側は3.5mm 3極プラグを直出し、出力側は3.5mm 4極ジャック。最初はAstell & Kern 仕様にしようかとも思ったけれど、あんな高いもの買うことはないだろうな、と3.5mmにしてみた。オヤイデのMMCXヘッドフォンケーブルキットのプラグを3.5mm 4極プラグに変更して、ONKYO ES-FC300 に繋いでいる。作った後に気がついたのだが、これを手持ちの標準プラグへの変換プラグ使うと、普通のステレオ標準ジャックで使えたので、結果、私には使い勝手が良かった。

さて、音の方だが、測定器もなければ、耳も老化が始まってて、私にはクロストークが少ないのか否か全く判別は出来ないのだけれど、iPhoneのヘッドホンジャックに繋いだ限りでは、高音もキレイ目で、低音も締まっていてなかなか好みの音。特に改造するまでもないかな?という感じ。使い勝手も、今のところ十分実用になっている。重くないし、ラフに扱ってもあまり問題ない。この手の携帯するものって、たとえ音が良くても使い勝手が悪いと使わなくなってしまいがちだが、コレに関しては今のところ問題なさそうだ。


※ガムのケースというのは、もともとポケットに入れて持ち歩くものですから、ポタアンのケースとしても適切なんだなと実感させられる作品です。9V電池のコネクタが電源スイッチを兼ねるというシンプルでわかりやすい構造も素晴らしいです。実用度の高く、いいソリューションだと思います。


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■8.RECAROの赤(@lapis_061)様


僕クロを、ポタアンとしてAK100とセットで使用する事を前提に、小型のケースを選びました。テイシン電機のメタルケール TC102 (シルバー塗装)です。バランス出力はITTキャノンのミニXLR-4pinです。ギリギリ収まります。
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006P電池がほぼピッタリ入りますが、プラスチック端子は1mm程オーバーするので、ビニール製のスナップを使用。ケース内側にガタ止めのスポンジを貼りました(カバーの内側にも)。僕クロ本体は万能基板を使用し、小さくなるようパーツ配置を工夫しました。背面には絶縁シートを貼り、両面テープでケースに固定しました。
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電源切り忘れ防止のLEDを付けました。ケースに直径1.5mmの穴を開け、そこから光らせます。3mm厚のアクリル板を加工し、トグルスイッチのハウジングに通して固定。LEDはホットボンドで固定し、ケースに開けた穴から漏れ出たボンドで、ドーム状の突起を形成しました。
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AK100とピッタリ重なり、ポタアンとして違和感なく仕上がったと思います。使用感は良好。こんな小さな箱でバランス出力で音楽が楽しめるのも、fixerさんのおかげと感謝しております。私の作例が、少しでも参考になれば幸いです。
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※テイシンのケースは店頭でもなかなか見かけることが無いのですが、こんなにピッタリなものがあったとは。ケースに収めたものではいまのところ最小なのではないでしょうか。AK100と重ねた時の一体感がすばらしいです。


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■9.ショコラ(@schokolademilch)様


小さなアンプから 今始まる クリアな音の世界‼︎ “僕クロ" 彼との出会いはTwitter その可愛いらしさに一目惚れ\(//∇//)\ 電子工作の経験などない全くの初心者だけど 惚れたからには作りたい。その一心と、Twitterで手厚いサポートをいただいて、無事完成することができました。

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ショコラ様のブログで作品の詳細がご覧いただけます。
(≧∇≦)僕クロ(主婦クロ?)作ったょ❤︎


※僕クロ+ATH-IM50というオススメの組み合わせで、オーディオや電子工作について深い経験がなくてもこうやって無事に完成出来て「真ん中の音が綺麗」というクロストークの少ない音を体験していただくことができました。
そして完成するまで誰も知るよしの無かった綾波缶。これにはやられました。とても可愛いらしい一品です。





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■10.ホウジョー③(@houjo3_audio)様


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僕クロアンプのキットでのバランス駆動の音に大変驚き、これは是非ともサイズを生かしてポータブル化し、持ち歩きたいと思いました。
 私はプレイヤーにDACやアンプなどを重ねて使用することが多いため、完成後の厚みを20mm以下に収めたかったのですが、9V電池の厚みの関係でなかなか良いケースが見つかりませんでした。そこで、誰も試している方がいなかったのですがバッテリーでの駆動に挑戦してみました。少しでも皆様の参考になればと思います。
ケースはタカチのMXA2-7-11BCを使用しました。


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 バッテリーは市販の薄型モバイルバッテリー(1500mAh)を分解し、バッテリー本体と充放電の回路を取り出しました。そのまま5Vを僕クロに接続してみましたが音に納得がいかなかったため、小型の昇圧回路を使用し9Vに昇圧しています。また、ケース背面に充電用のmicroUSB端子を配置し、そこから充電できるようになっています。市販のものをそのまま使用したため、残量表示や充電中のLED点灯もあり非常に便利です。

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 購入したキットが非常にコンパクトなためそのまま使用させていただきました。入力端子は3.5mmステレオミニジャック、出力端子は2.5mmモノラルジャックのデュアルになっています。各基板は強力な両面テープでケースに直接接着しています。

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 iPod classicと重ねるとこんな感じになります。苦労のかいあって、とても薄く仕上げることができました。

 今回はバッテリー駆動に挑戦しましたが、非常に満足のいく結果となりました。電池交換の手間が無くなった分、より使用頻度が上がりそうです。アンバランスでは体験できない音をもっと多くの方に知っていただきたいですね。

バランス駆動の素晴らしさを教えてくださったfixerさんをはじめ、twitter等で情報をあげてくださった皆様にはとても感謝しています。是非これからもよろしくお願い致します!


※リチウムイオンバッテリーとDCDCコンバータを用いた初の作例が届きました。なかなかハードルは高いですが、本体の薄さと使い勝手は格段に上がっているのを感じます。タカチの青色アルマイトケースの作例は初めてみましたが、市販品の機器と並べても素晴らしい見栄えです。





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■11.★つづれおり★(@tsudureori0w0)様



電池とACアダプター両方で使えるようにしました。さすがに電池のありなしを区別して切り替えたりする仕組みは思いつきませんでしたが、完成した時は嬉しかったです。カバンにポンと放り込んでいつでもどこでも「僕クロ」と一緒!

http://tsudureori0w0.blog.fc2.com/blog-entry-51.html

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※正方形のブリキ缶と巾着袋がなかなか可愛らしくて良い感じです。こういうフタ付きの缶なら電池の交換も簡単でいいですね。




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■12.えるうどん(@el_udon)様



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回路も部品もキットのまま製作しました。
ケースはゼブラGペンのグロス箱のサイズが丁度良かったので利用。
蓋が割れていたのでオイル交換シールを貼ってごまかしましたが(笑

入力は3.5mmステレオプラグを直出し。
出力は入手しやすく安価な3.5mmモノラルジャック×2。
次回作ることがあればミニXLRを使ってみたいですね。

基板と電池は両面テープでケースに固定。
出力の内部配線が太すぎたと結線後に気付きましたが、
柔らかいケーブルだったのでケースには問題なく納まりました。

久々の電子工作でハンダ付けが楽しかったです。
小さいドリルビットしか持っていないのでケースの加工の方が大変でした。

据え置き環境ではPC→HUD-mini→僕クロ→ATH-IM50で聴いています。
音がクッキリした印象でアコースティックギターを聴いてみると変化が分かりました。
J-POPなどを聴くと左右chに鳴り分かれている録音が如実に…
コンパクトに出来たので近いうちに外にも持ち出してみようと思います。

※上が透明で下が黒というなかなかいいケースを見つけましたね。大きさもジャストな感じです。入力のコネクタですが、繋ぐものが決まっているので私も直出しで作ってしまうこともあります。オイル交換シールの無関係さがたまらんです。


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■13.いほ(@ifoool)様


僕クロは緑の基板のキットを買ったのですが、弄ってみたい思いが強くなり
1回路オペアンプのLME49710HAを使い組んでみました。
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開けたところ ○がたくさん並んでて面白いです。

電源はリチウムポリマー充電池(1000mA 2並列)をストロベリー・リナックスのLMR62421昇圧回路(#12421)で5Vに昇圧した後、左右チャンネルごとにLT3439昇圧回路(#12039)で±12Vに昇圧して使用しています。充電はMCP73831を使った
回路を作り、ケースを開けることなく充電できるようにしました。満充電で約6時間使用でき、充電時間は4時間ほどです。
オペアンプの両電源に0.1uFのパスコンを入れました。大容量の電解コンデンサはスペースの関係で入れられませんでしたが昇圧回路に有る程度の容量のものは乗ってるのでこれでよしとしました。抵抗はDALE CMF55を使っています。
「最小構成のバランスヘッドホンアンプ」というfixerさんの思想からは可変抵抗の使用なども有り外れたものかもしれませんが、回路設計がきちんとされているので無用な発振も無くゾクゾク来る音を聴かせてくれています。良い回路をありがとうございます。

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前面パネル 出力はminiXLRを使いました。

141109160001.jpg
後面パネル microUSBで充電します。

※出ましたメタキャンタイプのオペアンプを使った僕クロ! アンプ部分は細長く省スペースで収まっており、大半がDCDCを含む電源回路が占めているというのまた斬新なレイアウトです。



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■14.ナイン様

こんにちは。僕クロのパワーアップがやっと完了しました。
初の電子工作でしたので、わからないことを調べたりしていたら年を越してしまいました。
コンセプトは「据え置き型PCオーディオ用バランスヘッドホンアンプ。」
ポータブルの作例はいろんな方が作られているので、逆方向に行ってみました。
長文で申し訳ありませんが、少々お付き合いください。


強化点
1:電源に絶縁型dcdcコンバータを追加し、12vにしました。
  これで電源をPCのUSBからとってもグランドループしなくなりました。
2:あわせて僕クロがわの電解コンデンサを16vから25vへ変更。
3:セラミックコンデンサを表面実装タイプの積層型フイルムコンデンサへ変更。
4:また、2回路オペアンプ変換基板も4セット作りました。
5:絶縁型dcdcコンバータの出力線にファインメットビーズ追加。
ケースは透明プラ板のにタミヤのスモークを吹きました。
音量調整はIDSD側でしています(IDSDのライン出力はダイレクトモード:ボリュームバイパスとプリアンプモード:ライン出力にボリュームがきく)。

㒒クロ001


​中身です。
㒒クロ007


​バラすとこんな感じです。
㒒クロ008


変換基板はMUSE8920、OPA2406、2413、LME49860(秋月で720がうりきれていたので)。
​電源です。
㒒クロ009


​手前のDCDCコンバータで5→9v、奥の絶縁型DCDCコンバータで12v昇圧しています。
絶縁型DCDCの1次側のGNDは基板の裏に銅板をついかしそこに落としています。
㒒クロ010


​僕クロも変換基盤を入れるため電解コンデンサがひどいことに…。
GNDは基板したの銅板に落としています。
銅板はケースの銅箔テープからは絶縁しています。

フロントです。
㒒クロ005


RCAと3.5には同じ信号がでています。
RCAはバランス延長ケーブルまたはアンバラスケーブル接続用です。
3.5のピンアサインはソニー用です。

リアです。
㒒クロ006


​電源入れるとこんな感じです。
㒒クロ002


㒒クロ004

​自作熱に火がついたのでついでにmicroIDSDと僕クロ接続用のケーブルも作りました。
接続ケーブル


※これは間違いなく過去最大級で、凄まじい存在感の作例ですね。
ケースも既成品ではなく、プラ板から作り上げられており、なかなかの力作だと思います。




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■15.えるか@次の日けろけろ(@Richou_751)様


当時ちょうど委託販売が終了したころで、「僕クロは構成が簡単だしユニバーサル基盤でも作れるか」と思ったのと、再販まで待てなかったので自分で作り上げました。
全体の写真

オープンの写真


ケースは9v電池用のカバーつきスイッチつきです。自分の中で小型化が流行っていたので、基盤をできるだけ小さくできるよう組みました。ちなみに電池は9v電池でケースはありません。
最大の特徴としては、ジャックを全て排除したことです。ケーブルを直で基盤に接続することで、ジャックのスペースを省くことができました。ケーブルはMMCXとなっているので、MMCXコネクタのイヤホンであれば付け替えが可能です。ちなみにケーブルはBelden 8503です。
細かい変更点としては、
・ポリスイッチの排除(製作途中で紛失したのでなくしました)
・パスコンを0.12uFに(こちらも紛失したので家にあったもので代用)
です。
後は全てオリジナルと同じです。
参考になるかわかりませんが、レイアウトを描いたので、よかったらどうぞ。

全部

表面

裏


音ですが、低音がとか高音がなどはありませんでしたが、すっきりしたような気もします。ツインギターなんかはきれいになったと思います。プラシーボといわれてしまえばそこまでですが・・・。環境はAK120-僕クロ-se215spe-aです。

材料費は、ケーブル込みで2000円オーバーくらいです。キット買ってジャックつけたほうが安くて確実ですね。実際配線ミスで2ヶ月ぐらい悩んでました。ただ小型化という点ではキットに勝ったと思います。


※最後の応募から2年ぶりに参加作品がやってまいりました!
入出力、とくにイヤホンケーブルも含めて直結し、すべて自作で通した例は初めてです。
一貫して自作することで、より詳細な音の作り込みや再現性をコントロールできるのが良さそうです。




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■16. uchi913様


私の組んだ僕クロは、ホウジョー③さんの作品へのオマージュです。(売り物っぽいところに、スゴくこころ惹かれました。)
ただそれだけでは面白くないので、より売り物に近いテイストを投入してみました。


【特徴】
①Fixerさんへのリスペクトとして、僕クロ取説からのスキャンデータによる製品ロゴをプリントし、ステッカーチューン。
鳥瞰図


②ウラ蓋を外さずに充電可能とするため、USB端子をウラ蓋を面一に配置。
裏蓋


③充電中のステータスが判るよう、USBチャージユニットの面実装から分電し、LEDを配置
充電インジケータ


④内部配線のうち、音系にはオヤイデの銀メッキOFC0.08SQを使用、電源系には銀メッキ12/0.18(0.3sq)撚線ジュンフロン(FEP)被覆を使用。
内部配線


ホウジョー③さんと異なるユニットについて
ストロベリーリナックスから調達のユニットから以下の2点を調達しました。

・USBバッテリーチャージャー USB-uLiPo
・LiPo電池 3.7V 1400mAh


【組んでみての感想】
最初からキチクロZを組んでみたい衝動があったのですが、当時、欠品状態だったこともあり、ベーシックに僕クロから入門となりました。
シンメトリの部品配置で、きれいな基盤があっさり感この上ない(=本当に音が出るのか不安になるくらい)のに、期待を超えた音が出て感激しました!


※タカチのこのケースは上手に使うのが難しいですが、上面パネルに表示LEDをつけるというアイディアは初めて見ました。これはぜひパク……じゃなくオマージュしたいところ。このくらいうまくまとめられていれば日常的に使うのに不便することもなさそうです。



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ひきつづきご参加お待ちしております。

■番外編
【ポータブルオーディオ百景】ハイスペックを安く、オリジナリティも追求「CAYIN N3」+「僕クロ」+「final組立イヤフォン」 - AV Watch
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/pota100/1052066.html

LME49600バランスヘッドホンアンプの特性(ありやす)

配布した仕様での特性を取ってみました。あらためてどこかにまとめたいとは考えていますが、とりあえずざっと貼っておきます。フェライトビーズは入れていない仕様です。


周波数特性






FFT1kHz100mV.png






残留ノイズ






THD+N32Ω






THD32Ω






THD32Ωfreq






THD1kHz10Ω






クロストーク1kHz_2






CMRR.png

※CMRRの特性を上げる(揃える)には1%の抵抗を選別するかもっと精度の高いものを使わないといけないようだ。ただし、CMRRにあまりこだわる必要もなさそうなので現状でOKとします。
そもそもバランスライン接続でないとメリット出ないし、接続する機器のバランス出力の精度もそこまで高いとは考えにくいので。

※追記
USBDACと接続してGNDループが形成されてGND電流が多く流れている状況では、さらにCMRRを確保しないとノイズが聴こえてしまう可能性も。電源のアイソレートで対策するか、CMRRで回避するかもう少し検討する。

CMRRの改善




DCオフセット_2134




DCオフセット+DC_2134




DCオフセット_2277




DCオフセット+DC_2277


※DCオフセット性能はDCサーボに使用するオペアンプの精度に依存する。低オフセットのOPA2277に交換すると、10Ωのイヤホンを挿抜してもブツッという音が聞こえなくなる程までDCオフセットを抑えこむことができた。ただし、このオペアンプはスルーレイトが良くない。(OPA2134のほうが音はいい気がした)

フェライトビーズと歪率

バランスヘッドホンアンプ試作の2台目を測っていた時、何故か初号機より歪の特性が悪くて頭を抱えていたのですが、なんと原因はヘッドホン出力に入れたフェライトビーズの型番を変えたことだった…。まさかフェライトビーズで歪が発生するとは。
そんなことがあったので記事としてまとめておきます。

結論としては、そもそもヘッドホンアンプとして使う程度の出力では問題になるほどの歪率ではないだろうということ、小さいビーズを使えば発振防止を実現しつつも歪の増大を最小限にすることが出来そうだ。といった具合です。
フェライトビーズを使うことでアンプの発振を防げることは低コスト低スペースで簡単なので、この点を気にしつつも今後もうまく活用していきたいなと考えています。


まずは最初の試作機での測定値から。フェライトビーズは村田製作所のBL01RN1-A63T6で、これをHot Coldにそれぞれ計2本入れています。長さ5mmの小柄なものであったからか、歪はそれほど気になるものではありませんでした。

LME49600balhpa_THD_32ohm_freq_20140808214932e04.png

特性はこんな具合で、出力が大きいほど、周波数が高いほど歪が出ているのが気になってはいました。しかしスルーレート等の問題かなと思い、当初はフェライトビーズが原因だとは思ってもいませんでした。


しかし、2回目の試作機ではFair Riteの2743005111という少し長いビーズを使ったせいか、歪が随分と目立つ結果に。
LME49600HPA_フェライトビーズTHD


というわけで、手元にあったフェライトビーズがそれぞれどういう特性なのか、交換して測定してみることに。
LME49600HPA_フェライトビーズTHD3_2

Fair Riteと妙楽堂のノーブランドはほぼサイズが一緒でカーブも似ています。やはり小型の村田の特性が良いです。


次は負荷を10Ωにしてチェックします。ビーズをミノ虫クリップでバイパスして測定したのですが、これだと並列接続になって完全にはバイパスされないようでしたので、後にきちんとビーズを取り去ってバイパスしたものも測定しました。

LME49600HPA_フェライトビーズTHD4_2


LME49600HPA_フェライトビーズTHD5


負荷が重いほど、すなわち電流が大きいほど歪の発生も多くなるようです。


また、以前チップビーズ(CD-ROMドライブの電源ラインについていたもの)を入れてヘッドホンアンプの発振を止めたことがありましたが、この個体についても測定をしてみました。こちらはアンバランス型なのでビーズは1個しか挿入されていません。

チップビーズ


チップビーズ特性


チップビーズ、すなわちビーズが十分に小さければ歪もこれだけ最小限に抑えられるようです。容量負荷による発振については実際に対策が出来たことを当時確認していますので効果は確実です。

というわけで、ヘッドホンアンプ出力の発振対策にはなるべく小さいフェライトビーズを実装するのが良さそうです。ただし、大きいビーズを入れたところで聴感上問題になるほどの歪とはいえない微小なレベルだと認識しています。


この件についてはまたタイミングをみて調査してみます。



追加情報
75Ω負荷での高周波特性

村田
FairRiteフェライトビーズ75Ω負荷


Fair Rite
FairRiteフェライトビーズ75Ω負荷


妙楽堂
妙楽堂フェライトビーズ75Ω負荷


※追記
Fair Riteの小さいタイプ(2743001112)を入手したのでデータを追加します。
FairRite_small_THD.png

LME49600バランスヘッドホンアンプキット(ありやす)

※これは過去の頒布の情報となります。現在の状況についてはブログの最近記事もしくはサイトのトップページにてご確認ください。





※8/15 もうしばらくして先行で頒布した24式で不具合とか無ければパーツの残りと相談してあと4式くらい用意できるので入手し損ねた方はお知らせください。


※キットの先行頒布について随時ここに記載をしていきます。対象者の方は定期的なチェックをお願いします。


DSC_4872.jpg

特性など実測データはこちら




先行的な頒布ということで、「僕はクロストークが少ない」相当の回路の自作経験者(最低限のハンダ付け技能と、ヘッドホンのバランス駆動への理解、ヘッドホンのバランス結線改造が出来る方対象)に、基板および入手しづらいパーツのセットを個人間で頒布することになりました。
基板と一部のパーツで送料込み2000円になります。
8/8現在、おかげさまで8/4からの間にご注文いただいた19式の出荷が完了しました。残りあと僅かです。
8/12現在、23式の出荷が完了し、残り1式となっています。
8/14現在、おかげさまで完売となりました。次回というか正式な頒布は、販売ルートや価格面など検討事項がクリアできたら行います。

それ以外の部品は下記リストを参照の上、秋月電子から調達してください。
表以外ではDCジャックやリード線、ヘッドホンジャックなど、そしてケースやスペーサ等が必要です。

パーツリストのコピー
画像クリックで拡大



■必要なパーツ(オペアンプは推奨品)

ローノイズ・オーディオバッファ 1回路 LME49600
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-02331/
数量:4

2回路入超低ひずみオーディオ用オペアンプ LME49720NA
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-02405/
数量:2

2回路入オーディオ用HiFiオペアンプ OPA2134PA
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-03743/
数量:2

オペアンプ OP275GP
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-06716/
数量:2

オーディオ用無極性電解コンデンサー10μF25V85℃ ニチコンMUSE・ES
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-04624/
数量:4

丸ピンICソケット ( 8P)
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-00035/
数量:6

三端子レギュレーター 12V1A NJM7812
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-00163/
数量:2

三端子レギュレーター 6V500mA NJM78M06FA
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-06287/
数量:1

※三端子レギュレーターについてLM7812CVと記載している部分がありましたが、どちらでも構いません。(写真もLM7812CVです)

■基板上以外で必要になるパーツ、あると便利なパーツ

超小型スイッチングACアダプター15V0.8A 100~240V GF12-US1508
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gM-01805/
数量:1

2.1mm標準DCジャック パネル取付用 MJ-14
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gC-06342/
数量:1

プラスチックナット+連結(6角ジョイント)スペーサー(10mm)セット
http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-01864/
数量:1
(ハンダ付けする際に基板を置くために使用)







頒布するもの一覧
BuL9qF5CIAAbrBA.jpg
(写真中にダイオードが抜けてた)


■基板上から
基板上


■基板下
基板下
※LME49600は左に1列ズレて取り付けないように注意。チップの足は基板のランドをすべて隠さず、1ミリくらいランドが見えるようにするとハンダをつけやすい。ハンダ付けするピンだけを温めて、少しずつハンダを乗せれば隣とブリッジしない。

LME49600取り付け





■ケース加工の参考用図面
ケース加工図面
http://fixerhpa.web.fc2.com/LME49600HPA_CASE.pdf


組み立て参考用写真



DSC_4900.jpg



DSC_4908.jpg



DSC_4929.jpg



DSC_4911.jpg



DSC_4912.jpg




DSC_4939.jpg



DSC_4943.jpg




※オペアンプの挿抜について、パスコンを積層セラミックではなくフィルムコンデンサにしたので抜き差しし難いので注意。2-3pin間から6-7pin間に細いドライバー等を通して抜くと足が曲がらない

※先行頒布について、暫定版の取説書について不明点などがあればフィードバックをお願いします。また製作時や完成品の写真やレポートの提供、オペアンプやコンデンサの交換における音質レポートなどもお待ちしています。質問等は内容に応じてtwitterもしくはブログのコメントでお願いします。


はんだ付け | うまくいく電子工作のコツ | 村田製作所
http://www.murata.co.jp/elekids/ele/craft/knack/soldering/

はんだ付け基礎講座 WEB版
http://www.noseseiki.com/kisokouza/

アンバランス機器からバランスライン入力に接続する時の結線
(基本的にはColdをGNDにショートさせる)
http://umbrella-company.jp/buzz/umbrellabo_01_cable-connection.html


※LME49600の面実装が予想以上に大変かもしれません。
基板が届いて初っ端から難関になりますが、最初に取り付けてしまったほうが良い感じがします。マスキングテープなど、熱で溶けにくいテープで固定して、フラックスをさらっと塗ってから作業すると楽チンです。基板の銀色の部分がわずかに見えるように上にずらして置くとハンダが乗りやすいです。

フラックス
http://www.marutsu.co.jp/shohin_7375/

動画(フラックス塗らなかったので乗りがよくない)
http://twitpic.com/e9o7fo

動画(フラックスで楽チン)
http://twitpic.com/e9oacy


※製作の参考になりそうなツイートをまとめています。
(掲載に問題がある場合はお知らせください)
http://togetter.com/li/704518

プロフィール

fixer

Author:fixer
http://fixerhpa.web.fc2.com/
Twitter @fixerhpa
頒布中のバランスキット関連はこちら

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