LXU-OT2 Pro Capacitor 最強のコンデンサ

LXU-OT2の改造における低ESRコンデンサの使用は鬼門です。

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最初の頃の記事で「コンデンサは安いの十分だよ」なんて書いておきながら、なんで交換したくなってしまったのでしょうか。おかげで余計なトラブルに巻き込まれることになりました。

低ESRコンデンサをDCDC回路に乗せたせいでDCDCが異常動作するようになってピー音の強烈版みたいなので出てしまいました。低ESRコンデンサは適材適所で使わないとかえって不具合起こしますよ。なんて話はしばしば耳にする話題なのですが、せっかく大陸製のコンデンサから交換するのならより高性能なものに、と考えてしまい失敗するのは誰もが陥りやすい罠ですのでご注意ください。


私自身、DCDC回路やらそれに関係する電解コンデンサの知識はあまり持ちあわせていないので詳しいことは他の方に任せたいのですが、ざっと噛み砕いて書いておきます。

低ESRコンデンサってのはコンデンサ内部に生じてしまう抵抗成分なのですが、理想のコンデンサだったら無いはずのものが電解コンデンサだと1Ω以下くらいで出てしまいます。それを高性能化して抵抗分が少ないのが低ESRコンデンサです。

性能が良ければいいと思いきや、そもそもデカップリングコンデンサなんてのはRCフィルタからRを取っちゃったような回路になっていたりします。低ESRコンデンサは「貰えるものはいくらでも寄越せ。あげるときはいくらでもやるよ」って感じなので上手に使わないと回路に負担が掛かります。なのでちょっと性能が悪くて抵抗分があるくらいの普通の電解コンデンサのほうが負担が少なく気軽に使えるわけです。

こんな解説でいいんでしょうか。


で、今回問題となるのは主にC3とC4です。またオペアンプのパスコンであるC37、C30も同じ回路上にありますので関係してきます。

C37、C30は低ESRのままでC3とC4の組み合わせを変えた場合の動作は以下のとおりでした。

C3 KZE 220μF C4 KZE 330μF NG
C3 KZE 220μF C4 KZE 220μF NG
C3 KZE 220μF C4 JackCon 470μF NG
C3 CapXon 220μF C4 KZE 330μF OK
C3 KZE 220μF C4 CapXon 220μF OK

上記からすると片方であれど低ESRコンデンサを用いること自体が危険な感じがします。
しかし、C4がKZE 330μFの時は低音がとても歯切れ良く出た感じがしたので暫定処置としてC4をKZE 330μF、C3を一応新品にってことでRubycon PK 25V 220μFに交換して様子をみることにしました。

ちなみに各コンデンサをESRメータ ESR70+にて測った値は以下のとおりでした。

CapXon 220μF 0.36Ω
KZE 220μF 0.06Ω
JACK CON 470μF 0.16Ω
Rubycon 220μF 0.33Ω
Rubycon 470μF 0.16Ω

なお、オペアンプのパスコンである25V47μFについては

KZE 47μF 0.18Ω
CapXon 1.0Ω

という具合でした。


というわけで少なくともC3、C4については低ESRではなく通常品を使用するのが良いと思います。
もしくはオーディオ用、でしょうか。

そもそもオーディオ用のコンデンサって何なんですかね。スペック見ても特に差がなくて、どういう効果があるのかわかりません。「高音質部材を厳選採用」なんて書いてあっても正直それがなんだって思うんですけど、どうなんでしょう。
それとオーディオ用コンデンサって回路のどういう部分に使うんでしょうか。電源の平滑回路ですかね。リニア電源とスイッチング電源じゃ随分動作違うし、オーディオ用低ESRってあるんですかね。
日ケミのサイトに「電解コンデンサに交流電圧を印加するな」と書いてあるのでカップリングコンデンサに使用するなんてもってのほかだと思うのですが普通に使われちゃってます。そのあたりどーなんでしょうね。

このあたりが私がオーディオ用コンデンサに性能を期待して使う気になれない理由だったりします。
気分とか、色で選んで使うことはあるんですけどね。

コンデンサを交換した結果ですが、このレベルになると測定値で違いを出すことは難しいと思います。
ざっとみた感じですがクロストークや歪率が向上した様子はないですし、低ESRコンデンサを使ったからといって電源ラインのリップル、スイッチングで揺られる5Vラインが収まるわけでもなく、音声信号で揺られる12Vラインが綺麗になるわけでもなく、これといった差を見出すことはできませんでした。
唯一C4については低音が変わるので好みによって低ESR高容量をやってもいいかもしれません。

自分の中ではコンデンサを交換する前の定数を変更した状態にした個体が一番バランスが良く音質がいいと感じています。実は壊したボリュームを乗せ変えた以外はすべて同じに組んだものがもう1台作ってあるのですが、この2が同じ音質ではない気がしてちょっと悩んでいます。ボリュームのせいなのだろうか。ちなみにALPSのRKのA10kに交換したので抵抗値がちょっと違います。



さて、現時点で音質に貢献する順で改造の内容を列記してみます。

1. C11の交換でピー音対策。これは間違いなく結果が出ます。

2.チップ抵抗を含めた定数変更、普通銘柄のコンデンサで容量不足箇所の増強。これはクロストークが原因と思われる音の不安定感、歪み感を回避するには交換するしかないと感じました。今日の試聴で、ふとコンデンサのみ増強したものを聴きましたが、これはダメだと思いました。

3.コンデンサをオーディオ用に交換、オペアンプの交換。 このあたりは正直優先度はかなり低いと思います。私としてはやりたければお好きにどうぞって感じでした。



まあ回路定数を見なおしてそれなりの性能が出た後は客観的な評価が難しいので何ともいえませんけど、もう少しの間、ネタがあったら続けてみようかなと思います。

どうもお騒がせしました。
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No title

こんばんは。
今回の件で調べてみると結構あるのですね。
低ESRコンデンサーとDCDC回路は相性が良くない。
発振してしまうのですね。
スイッチング回路自体よくわかってませんがこれもまた勉強になります。

No title

こんばんは。

コンデンサも良ければいいってものじゃなくって、性能の悪い部分がうまく噛み合ってるんですね。
そのうちコンデンサに直列に抵抗を繋いで使うようになったりして。

私も経験の浅い分野なのでわからないことが多いです。日々勉強です。

No title

 fixer 様 へ
人柱、お疲れ様でした。
DC-DCは難関ですね。
>さて、現時点で音質に貢献する順で改造の内容を列記してみます。
 このレポート内容は非常に助かります。

No title

前の初心者 さま

こんばんは

いやあ話には聞いていたものの、実際に身をもって体験するのは初めてでした。
異常動作もそうですが、うっかり逆接続やってコンデンサをふくらませてしまったのも怖かったです。

音質のレポートを書くのはあまり好きじゃないので話半分で読んでください。
でもやはり回路は最低限きちんと動作させた上で、音作りを行うのが筋ではないかと私は思います。
明らかなエフェクター等とは違いますよね。

うへぇ(汗;

もしかして私のコメントが頭の隅に引っ掛かっていたのかもしれませんね。だとしたら申し訳ありません。
でも、結構いけてるよ!なんて思っていました。壊れましたが…

見てお分かりになるか不明ですがこんな最期でした(汗;
基本がなっていないのは承知でお見せします…

http://t.co/9ECFW7ar

仕事頑張って週末に一歩を踏み出したい訳ですが、チップコンにチップ抵抗を発注しないといかんのですね?
あのパーツリストを元に抵抗、コンデンサ、マルツでクリック!(笑)。

拡大鏡使えば何とかなるかも!?
練習用の基板もあるし!

No title

StockholmApril さん

あれ、写真のって固体電解ですか?
あれもESR低いんですよね確か。動作大丈夫でしたかね。

チップ抵抗とチップコンデンサ、壊さないように
壊してもめげずに再挑戦できるよう頑張ってください。

そうですね。マルツがなにかと全部揃って便利だと思いますよ。
発送も早いですしね。

我が家はマルツのダンボールがゴロゴロしてます

No title

この手のDCDCは出口側だけじゃなく入口側も考えてやらないといけないです。
ブログを見るとC2とかの周りまで低ESRにしてるみたいだから
ここも異常発振引き起こす原因かと。回路自体の抵抗値が低くなり過ぎて
昇圧ICが追従出来なくなるんだったっけな?
ちょっと詳しい理屈は失念しましたがC3以降を低ESRの高リップル耐性に
変えるんであればC2周辺は通常品+0.1〜0.22uF程度をパラにする位で
抑えてやった方が効果的です。逆にC3以降で抑えるのもアリなので
人によってやり方は様々ですが大体がトータルで考えて抵抗値を低過ぎない
所に持っていくみたいです。
あと、C2やC18周辺をあまり過敏にしてしまうとUSBの突入電流云々だかで
規格外→最悪PCが不安定になる可能性もあります。

No title

通りすがり さま

アドバイスありがとうございます。
どうしても低ESR品を使いたいのであれば、他で工夫する方法もあるということですね。

どうせ貼り替えるなら高スペックと一度試してみたかったことと、あとはESRのこの程度の差がここまで響くとは思ってもいませんでした。

現状で動いているとはいえ、マージンがどの程度あるかもわからないですしあまり危険ラインを攻めるのも良くないですね。

音なり特性なりを確認して、どうしても低ESR品を使う必要があるのでなければ通常品にする方向にしようかと思います。

USBも規格上でぶら下がるコンデンサに対する規定があった覚えはありました。容量だけは多すぎないように気を払っていたつもりですがESRも注意が必要ですね。
まあUSBケーブルやコネクタあたりの抵抗分で大丈夫だろうと思っていたのですが。

低ESRコンデンサで面倒がかかることを思うと、普通の電解コンデンサがダンパー内蔵コンデンサに思えてきます。

No title

USBの設計絡みを調べてみたけど、ホスト側から10μFと44Ωの並列より軽い負荷に見えないといけないってのがあるけど、これ満たしてるの?????

秋月のが470μFがついてたからそれ以下なら規格内だろーなんて軽く考えてたけど、どうなん?
L1個入ってるけど、実測0.1Ωだった。

http://documentation.renesas.com/doc/products/mpumcu/apn/rjj05b1385_sh7264ap.pdf

http://ednjapan.com/edn/articles/0911/18/news104.html

固体コン

あちこちのブログを彷徨っていて見かけた電源系ノイズを押さえると言うコンデンサーらしかったので、マネして入れてみました。
その内、C2とC3を間違えてかえてしまい、P音発生。

P音対策(間欠発振防止)として、「C3減らしてC4増やす」という方法が巨大掲示板で紹介されいたので、C11をいじらなくてよいことからあの最期の姿になりました。その時にえいや!とあちこちの電源系コンデンサーを大盤振る舞いし、ついでにL1もシールドタイプにしました。

何かを考えての上ではなく、単に良さそうなところを寄せ集めて交換し、一つひとつではなくまとめて交換したために何が悪かったのか分からずにある時突然USB機器として認識されなくなりました。

*きっかけはLXU-OT2で音楽流しながら(バーンイン)、CDからリッピングしたら、認識しなくなっていました。
5Vが下がるか何かをトリガーにどこかが発振してどれかの石がダメージうけたのでしょうか。

DCDC部で何かが起きたのでしょう。LEDも点灯しないので、DCDC部がおかしくなっているのかもしれません。

先ず、壊れた方の基板、上流電源系コンデンサーを元に戻し、C11の交換を試す手があるのかもしれません。

さて、2号機用にチップ部品を発注しなくては(笑)。
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