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邪王真眼で学ぶ自宅マスタリング術

ネットを漁っててふと聴いた「漆黒に躍る弧濁覇王節」という曲の3連符の挟み具合にツボったんです。

「節」ってつくから一応それっぽいアレンジになってるわけですが、純邦楽のリズムって面白いです。
例えば「炭坑節」って曲がありますけど、あれはやはり3連符を多用してますし、4/4拍子だけど
4小節に1回2/4拍子が挟まってたりして。純邦楽の独特のリズムけっこう好きなんですよ。


で、この曲の入っている「暗黒虹彩楽典」というCDを買ったんですが、あまりにも音が悪い。

ここのレポートで全曲音がモゴモゴして、この曲に関しては音割れがあると書かれていますが、まさにそんな感じです。

音割れについては例によってクリップ歪みたいなんですが、波形としてはあまりはっきりクリップしているようではないので、マスタリングではなく2mixの段階でクリップしてたのかもしれません。

音質のモゴモゴについては中低域くらいに変なピークがあって、主にこれが悪さをしているようです。

あと肝心なのは、音質というより、リズムのノリが悪い感じ。これはおそらく基準となる大太鼓の音が埋もれてしまって聞こえないので不安定感が出てしまってるんだと思われます。


というわけで、このCDを教材として使い、例によって勝手にリマスタリングしてみることにしました。いわゆる魔力コード解除と呼ばれるものです。
私も含め素人が簡単にできるようなものではないですが、こうやって楽曲と向き合うことは耳の訓練となり、数をこなすうちに音の聞きどころが判るようになってくるものです。


まず最初はクリップ歪の除去から。今回は歪の除去後に大改造を行うので、あらかじめ24bitファイルに変換してから処理を行います。

Pure2の時と同じようにDeclipツールを用いてクリップ歪を除去します。
キャプチャ


次に、それでも残ってしまうボーカルの歪を聴感でチェックしながらDecrackleツールを用いて手作業で除去します。
キャプチャ2

上記の2種類でだいぶ音割れが低減できました。




次はProToolsにて大幅なエディット作業を行います。

まずはEQ処理から。
どうもEQは苦手なんですが、出過ぎている帯域を聴感で判断して削り、また足りなくて聞こえづらい帯域を持ち上げます。
モゴモゴ感は200Hz近辺のピークが影響しているようです。
あとはボーカルの痛々しいピークを削ったり、大太鼓の音を出そうと低域を持ち上げました。
要領わるいのでプラグイン3つも立ち上げることになりましたが、上手い人ならもっとピンポイントで要領良く掛けられると思います。


キャプチャ4

こうやってEQを掛けて補正していくと、周波数特性だけでなくステレオ定位の広がり具合も自然になってくるので不思議なものです。元の状態はダンゴのようにセンターにドカッといる感じでした。




大太鼓ですが、残念ながらEQ掛けてもリズムが前に出てこないので、奥の手を使います。
あらかじめ楽曲のテンポを割り出し(131bpm)、グリッドを使って作業ができるように整えたうち、大太鼓の鳴っている部分をピンポイントでボリュームアップします。

キャプチャ3

フェーダーカーブは1つだと作業がしづらいので、AUXを2本通すことにしました。1本はリズムの補正用、もう1本は全体のレベル調整やボーカルが局所的に引っ込んでいる部分を持ち上げたりするのに使用しました。

※いま気づいたけどグリッドが3連符になってなかった…。まあタイミング精度の問題もあるので大まかでいいんだけど。
→修正してみたけれど、ボーカルに掛かっちゃったりして元の状態のほうが良かった。ボーカルもシャッフルが3連符だったり付点だったりして統一されていない感じ。



やっぱり表拍はドンッって出したほうが曲のノリが良くなりますね。

音圧を上げすぎてベッタリとアクセントのなくなってしまった音源も、こうやって手作業で逆のことをやることでいくらか復活することが可能です。

ミックス前の素材が無くとも、こうやればある程度なんとかなるもんです。すごい時代です。


キャプチャ5


あとは軽くコンプとリミッターをかけてレベルを整えます。
そういえばコンプレッサーってあんま好きじゃないんですよ。フェーダーが書けなかった時代はコンプレッサーという自動音量調整機を使うしかなかったんですが、やっぱり通しでガッツリ掛けると不自然さが出てしまいます。なので、なるべく手作業でフェーダー書いて、最後に細かい部分を揃えるくらいで使うのが好きです。
前にボーカルエディットで1音ずつ全部フェーダー書いてたら、そこまですんのかよっていわれたことがありますが。

でもやっぱり、いい楽曲、いい録音ってのは言い換えれば、欲しい音が欲しいタイミングで丁度いい音量で出てくるものだと思うんですよ。聴いていていいなーと思う録音物は、やっぱこういう部分がキチンとしてるもんです。



で、とりあえず今日の段階での作業前後の波形の比較。
キャプチャ6

やっぱりある程度は音圧揃えておいたほうが聴きやすいので、最低限は持ち上げました。
元のCDと比べると3dBくらいは音量が落ちてしますが、仕方ないです。


音についてはだいぶ変な癖が取れてリズムも掴みやすくなったと思います。


http://www.nicovideo.jp/watch/sm22241532





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No title

Declipはライブハウスで録音された音源にも有効でしょうか?

No title

Declipツール、以前使った時は全然効果ないなと思っていたのですが、今回はかなり効いたので自分でも不思議に思っています。
もしかするとアップデートで変更とかあったのかもしれません。

ライブハウスでの歪がどういう歪かによると思うのですが、クリップ系ならDeclip、クリップしなくともバリバリいうような歪ならDecrackleが合うと思います。

デモ版があるので試してみてはどうでしょう。

No title

amazonにも音割れに関するレビューがった。

やっぱ普通にダメだよね。クリップ歪は。

http://www.amazon.co.jp/review/R2PPTQHE7UAWSG/ref=cm_cr_rdp_perm

No title

なんかいま改めて聞いたら元の状態だと全体的に、特にCメロで裏拍にアクセントがあるんだよな。これが不自然な原因かも。

No title

サビのとこ、「ダンッ、ダンッ、ダンッダンッダンッ!」ってリズムとりたいのに、CDだと「んーチャッ! んーチャッ!」ってなってるんだよな。

No title

ローランドの一部工場閉鎖の情報が入ってきました。

No title

おはようございます。

なかなか情報通ですね。

ローランドっていま主力って何なんでしょう

No title

電子楽器が6割ですよね、長野県の製造業は元気ありません、ニチコンも3月末1箇所工場閉めますし、数年前にリストラした富士電機もまた雲行きあやしいですよ。

末端の社員の給料が上がらないかぎり景気は良くなりません。
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