DigiFi No.10 付録USBヘッドホンアンプ 歪の犯人は…

出力クリップの犯人はお前だっ!

NJM8080G「実は…」



このヘッドホンアンプ、出力に負荷ぶら下げるとどうもクリップ歪が発生しやすい気がしてたんだ。
元々110Ωもの抵抗が直列に入っているのに、32Ωの負荷を掛けた途端にクリップが出るのはなんかおかしいなと思ってたんですよ。
NJM8080Gもデータシートからすると一応70mAくらいは取れそうな感じなんですが、スペックとして高出力とは書いてないんですよね。

DIPのオペアンプだったら差し替えてすぐにチェックできるんですが、面実装だとこうは行きません。
貼り替えるにも交換用のオペアンプをSOPで持ってないしね…。

ということで、出力段だけほぼ同等の構成の回路を組んで基板から分岐してチェックすることにしました。
オペアンプチェック用の基板を単体で作ってもいいんだけど、単電源だったり電源電圧だったり、なるべく同じ条件でやったほうがいいからねってことで…。

IMG_0643.jpg



PCからオシレータで1KHzサイン波をフルスケールで出力し、負荷に32Ω抵抗を接続。ボリュームを調整しながらクリップしない最大レベルをチェックしました。



NJM8080G 414mV

NJM4556AD 664mV(改造後の最大音量でも歪まず)

4580DD 591mV

OPA2604AP 469mV

OPA2134PA 591mV

MUSES8920 664mV(改造後の最大音量でも歪まず)

MUSES8820 591mV

LME49720 664mV(改造後の最大音量でも歪まず)



ということで、「音の空間的な広がりという点で、頭ひとつ抜きん出ていた新開発のオペアンプNJM8080G」は、ひょっとしたらヘッドホンのドライブには向かないんじゃ、ないのかなー?


という疑問が出てまいりましたとさ。


ノーマルDigiFiで無負荷ノンクリップ出力が3Vrmsで8.4Vp-pくらいか。この状態で32Ω負荷で歪まないとすれば、分圧して676mVrmsくらいは得られる計算。
でも実際は負荷かけても歪まなくなるまで下げるとせいぜい480mVrmsくらいしか取れない。このとき無負荷だと2.1Vrmsほど。

だから、改造後でゲインを下げた状態で負荷をかけて664mVとれていれるとすれば、この電源電圧からとれるほぼ最大出力だと考えていいんじゃないでしょうか。
これ以上出力とるなら、出力の110Ωをどこまで歪まず下げていけるかって感じでしょう。

とりあえずは出力の抵抗はこのままで、オペアンプを歪みにくいものに変えるのがよさそうです。
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No title

音聴くとやっぱMUSES8820がいい感じだなあ。OP275もいいけど400mV台でクリップしてるぽい。微妙な歪感が良かったのかもしれないけどw

No title

引っ張りだした回路で比べてるからアテにならないけど、8820は8080Gと比べてもセンターが決まっていい感じがする。8820にしようかな。

はじめまして

Fixerさん、はじめまして
解析記事とても勉強になります。
ただ、読むほどに今回の付録が欲しくなくなってきてます。
AMAZONに発注したのがまだ発送されてないのでキャンセルしちゃおうかな(笑)
これからも頑張ってくださいね!

No title

hnishiさん
コメントありがとうございます。

Amazonは発送遅いみたいですね。
私もどうしようか悩んだんですが、公式でも2冊頼めば送料かからなかったので、公式にしたんです。

人気で入手も難しくなってきそうですから、キャンセルは他で入手の目処がたってからがいいかもしれませんね。

私も今回はそこまで手をいれるつもりもなかった、というかノーマルに期待してたのですが、フタを開けてみるといじり甲斐のある物だったようです…。

いい付録ですからいろいろ弄って楽しみましょう。

No title

いろいろ勉強になって本当に助かります。

fixerさんの情報を元に少しずつ手を加えていますが、ホワイトノイズが全然消えませんね(T-T)
(FitEarのMH334というだいぶ能率の良いイヤモニで聞いています)
HPA部のゲインは24kにして1.41倍まで下げたのですが。
いっそのこと1倍にしてしまっても良いような気さえしてきました。
DACから初段OPANPまでの間でいったん絞る事が出来れば良いような気もするんですがパターンも小さいし難しいですねぇ(^_^;

とりあえず次はOPAMP交換にチャレンジしてみようかと思います。

No title

こんばんは

イヤモニですか。
知人でPA絡みの人がいて触ったことあるくらいですが、
イヤモニだと能率もそうですが、ドライバがいくつも入っているので送り出しのインピーダンスによっても動作がかわってきそうです。
DigiFiの場合は110Ω出しなので、だいぶ高い部類に入りますがいかがですか? 普通のポータブルプレーヤ等ですとほぼ0で出てきますので違いがあると思います。

アッテネータ組む前に、このへんのことについてチェックしておいたほうがいいと思います。
アッテネータどうしましょうね。手を入れづらい基板なので悩みますね。
回路図見ても良い案が思い浮かばない…。

ゲインもあまり落としてボルテージバッファに近くなると動作も不安定になりかねないです。
ラインごとレベル下げるにも変な差動回路があるし、C21,C22を除去してそこにATT組む手もありますが、C23,C24を取り外す必要がありますね。

No title

fixerさん。
返信&ご助言ありがとうございますmOm
素材としては面白そうなので、キャンセルせず気長に待つことにします。
気になることといえば、Olasonicご自慢のSCDSですね。
fixerさんの解析された回路図からSCDSの部分をLXU-OT2のL2の代わりにいれたら効果のほどがわかるのでしょうか・・・
私もいろいろ試してみたいと思います。ありがとうございました。

No title

fixerさん
アドバイスありがとうございます。
インピーダンスのマッチング!
実は件のイヤモニメーカーからインピーダンスが公表されていないんですが、巷では16Ω以下と言われています。
10倍近く違った(^_^;

最近この分野に手を出し始めたばかりなので回路についての知識がまだまだ怪しいのですが、
出力インピーダンスを下げようとすると、
R57~60のチップ抵抗を変更すれば良いのでしょうか?

今回の基板はほんとに狭いというか林立する電解コンデンサが作業性を悪くしていますよね(元々後から作業することは想定してないでしょうけども)

No title

私も代理店のサイト見たんですが、何も書かれていないんですよね。
ある程度の測定器があれば手作業で測ってもいいのですが…。

イヤモニの内部構造にもよるのですが、ドライバがいくつも入っている場合はマッチングというよりは低いインピーダンスで駆動したほうが特性としては良いのではないかと思うのです。
イヤホン絡みだともともとアンプもインピーダンスが低く作られているものが多いです。

DigiFiでやるのならR57,R58の部分の合成抵抗を下げることになるんですが、下げるとオペアンプが歪みやすくなったり、出力のカップリングコンデンサをより大きなものにする必要になったり、正直難しいです。
というのも、そうならないためにノーマルでは110Ωもの大きな値にせざるを得なかったのだとみられます。


とりあえずヘッドホンと並列になるように、回路の最後の部分に対GNDで10Ωとかで落としてみてはどうでしょう。
音量を大きくするとすぐ歪むようになりますが、そこまでいかないうちに大音量になるかもしれません。


あとは事前に、他のインピーダンスの低いポータブルプレーヤ等で間に直列に抵抗をはさんでみて、抵抗が大きくなったときの音の傾向を掴んでおくといいかもしれません。

No title

fixerさん
いろいろアドバイスありがとうございます。

イヤホンと並列にその辺に転がっていた10Ωの炭素皮膜抵抗を入れてみました。
結果イヤモニでもノイズは気にならないレベルになり。歪みも自分の耳が耐えられる音量(25~30)くらいまでなら歪みは出ていないようです。
ダイナミックのイヤホンをスピーカー替わりにして最大音量でも動かしてみましたがそれでも大きな破綻は見られないようです。

まだセラコンなどを手に入れられてないので電源周りの改修配置部しかしていませんが、これからちまちま改修を進めていこうと思います。

ありがとうございました。

No title

ご報告ありがとうございます。

こちらでも試してみましたが、何にでも無難なのは47Ωくらいかなという感じでした。イヤモニの場合は特に能率が高いようですので10Ωでいいかもしれません。

他の改造も、壊さない程度に楽しんでみてください。
またお待ちしています。
プロフィール

fixer

Author:fixer
http://fixerhpa.web.fc2.com/
Twitter @fixerhpa
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