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"ハイレゾ対応機器"の定義について私見

3月のJEITAによるハイレゾオーディオの定義に続き、日本オーディオ協会からも“ハイレゾ対応機器”の定義が発表されました。
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20140612_653038.html

これはハイレゾ対応として販売できる機器の最低条件を規定したもののようです。

目を通した上での解釈としては

・マイクやアンプ、スピーカーが40kHzを扱えること
・24bit 96kHz以上のフォーマットに対応すること(24bit 48kHzまで対応のiPod等はハイレゾ対応としては除外ということだろう)
・非圧縮もしくは可逆圧縮での記録再生が可能であること
・メーカーが耳で聴いてOKを出したもの

といった事のようです。

全体的にはあんまり意味のない定義のようですが、問題を感じるのは「40kHzの記録再生をマイクやスピーカーにまで求める」といった部分でしょうか。

音源に関してはサンプリング周波数に見合った周波数スペクトルが存在しないものをニセレゾとして扱ってきました。これは例えばサンプリング周波数96kHzの音源であるにもかかわらず、制作段階で48kHzなどの下位フォーマットの録音機を使用した形跡のある音源に対して指摘してきたものです。

一部ではこれに関して間違った解釈をされ、「ハイレゾ音源には可聴外の周波数が記録されていなければならない」と捉える方々がいらっしゃるようです。
私の指摘するものは、ハイレゾという記録帯域の広がった形式で販売するにも関わらず、制作段階でハイレゾに満たない制作機器を用いた音源は、品質面で問題があるという点です。

それらを踏まえた点で、ハイレゾ対応機器において40kHzまでのフラットな出力を要求する必要は無いと考えます。
(もちろん44.1kHzにダウンサンプリングして出力されるようなプレーヤはダメですが)

40kHz以上の再生についてどれだけのレスポンスを求めるのか数値が出ていないので、これが±3dBなのか、極端に減衰した-40dBとかでも含まれていれば良いのか、これは続報を待ちたいところです。

従来のCDフォーマットでは、あきらかに44.1kHz のフォーマットがボトルネックとなっており、デジタル処理において信号の上限が22.05kHzでバッサリとカットされていました。
ハイレゾオーディオでは、第一段階としてそのボトルネックが解消されることがメリットだと考えています。
現状の音楽制作においても、通常でもCDフォーマットを上回る24bit 48kHzが採用されています。まずはこのスペックで制作された音源を扱えるところからで良いのではないでしょうか?

上記を踏まえて、ハイレゾ対応機器に求める最低条件として24bit 96kHz以上のフォーマットに対応やWAVファイルの再生を規定することについては異論はありませんが、再生可能帯域については一律に規定するのではなく、

「JEITAが測定条件をきちんと決めて、カタログに記載する」

で良いのではないでしょうか。ハイレゾ対応か否かで周波数帯域を規定する必要はなく、従来の仕様書に加えて20Hz~40kHzで±何dBと書けばそれで済むのではないでしょうか。

ちなみにJEITAのオーディオ機器に関する規定はここで見ることが出来ます。


そんなわけで、私の個人的な意見としては、ハイレゾ対応の再生機器については現状であまり問題を感じていません。
問題なのはやはり音源です。

せっかくハイレゾ配信会社、オーディオ機器メーカー、そしてユーザーが盛り上がっているというのに肝心な音楽を作る側があまりにもやる気がなさすぎです。


理想のプロ「24bit 96kHzでリリースできるようになったぜ。ユーザーも高い機器買って待ってるぜ。すげーやつ作ってやろうぜ」

現実のプロ「えー、いつも使ってるシンセ48kだしー、旧譜のほうが儲かるからアップサンプリングして売っとばいいんじゃね。めんどくさ」

このままではハイレゾオーディオが普及するわけありません。

機器に関する規定は十分ですから、早急に日本レコード協会(RIAJ)や、日本音楽スタジオ協会(JAPRS)がハイレゾ音源に関する規定をおこない、品質の高いハイレゾ音源の流通に力を入れることを望みます。

なお、私が勝手に規定した音源の基準はこちらにあります。


あと、早急に決めてもらいたいのは物理メディアのこと。
CDからハイレゾの過渡期として考えたら、配信であっても、店頭購入であっても最終的に同じデータが手に入ることは重要であって、その点でリッピングが出来ないBlu-ray Disc Musicは明らかな失敗であり、普及するわけがない。

メディアは大容量であるBlu-rayでいいから、wavやflacといった汎用のファイルを収める事を。ハイレゾ対応機器では、そのメディアが直接再生できるようにすればよい。
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No title

データの入手の有無よりCCCDのせいでコピーガード=音質悪いというイメージが植え付けられたのが問題だ思います
大人しくSACDに移行すればよかったものを中途半端な規格を作った代償ですね
後ラブライブ等の一部のハイレゾ音源はこの定義を満たしてないですが今後はどういう扱いになるんでしょうね

No title

「ハイレゾ対応機器」を一通り売った所で、
「ハイレゾ対応機器は可聴域の音が悪い」とか言い出して、
次の機械を売り込むいつものパターンが今から見える

No title

ツイッターで4kのことに触れていますがHEVCで圧縮すれば地上波でも4k放送できると思いますよ。
実用段階の話でいうとドコモの動画配信サービスのdアニメストア/ビデオではXperia Z2 SO-03FやAQOUS PAD SH-06FといったHEVC対応端末を利用するといままでのAVC圧縮に比べて高画質低パケットで動画を楽しめるそうです。

No title

情報ありがとうございます。

うーん、個人的には4k対応よりは地上波は現状の解像度でいいので
圧縮方法を改善する方向にいってほしいなと思っています。
MXテレビで2ch放送するようになってから画質が酷いという話もありますし…。

そういう点では音楽のハイレゾと一緒で、本質を見失っているような気もします。

No title

全体的にもやもやする発表ですね。
どうせやるなら40kHzで-3dBでリップルまで規定すればいいと思います。あとS/Nの規定も欲しいと個人的には思います。
イヤホンで聞くことも多いのでホワイト?ノイズが乗ってるハイレゾ機は駆逐して欲しいです。その場合A特性をどうするかも問題になるかと

あと前から気になってたのですが、96kHzで録音した後、20kHz付近のカットオフのデジタルフィルタ通すことってありそうですか?
デジタルフィルタが優秀ならノイズ的にはいいと思うんです。

No title

コメントありがとうございます。

規定するからには、具体的な値を出すべきですよね。
周波数領域ならぬ、ビット深度の方向についてもきちんと電気的性能で表れることは規定したほうがいいと思います。
最低限の値を規定する必要があるかは何ともいえませんが、統一した測定方法や表示方法は決める必要を感じます。

その規定も、後から「スペック表記40kHz以下でも認める場合も」なんて変更がありましたが…。
http://www.phileweb.com/news/audio/201406/18/14596.html

そうですね。ポータブルプレーヤのS/N比についてはハイレゾに関係なく、きちんと表記して欲しいですね。
試聴して買える場合は良いのですが、それが出来ない場合もありますし、各社もっと競ってほしい部分です。ウォークマン程度の性能ではちょっと…

96kHzで録音した後に20kHz付近のカットオフを行う必要はよくわからないです。それなら48kHzでいい気もしますし。
ただし、緩やかなカーブで切るのなら聴感上の印象はいいかもしれませんね。ユーザー側でやってもいいのではないでしょうか。

No title

ソニーは環境騒音を減らせばS/N比が低くても良いという考えですよね
ハイエンドのZX1も主にソフト面でまだその考えを脱却しきれてない感が強いと思います
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