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バランスヘッドホンアンプのCMRR改善

先日の測定においてCMRR(同相信号除去比)があまり良い値ではなかったので、調査、そして改善してみることにしました。

CMRRはバランス入力に同相成分、要するにコモンモードノイズが入力された時に出力に反映しないようにする能力を示す数値です。もちろん数値が大きく除去性能が高いほうが優秀なのですが、通常はバランス接続しているだけでも十分な性能が得られますし、そこまで気にする必要はないと考えています。

しかし測定上の数値が気になったため、もう少し値を追い込んでみました。

CMRRが悪化する原因は、使用している抵抗の精度です。これでも±1%の金属被膜抵抗を使っているのですが、それでもまだまだ精度が足りません。


■±1%の抵抗で製作した例
CMRR.png



■±0.1%の抵抗および、1%の抵抗から近似値を選別した例(手持ちの都合による)
CMRR選別のコピー


抵抗の精度を上げるとCMRRはある程度改善しますが、まだまだいまひとつの感じです。


そこで、実際に回路を測定しながら抵抗を選別してCMRRを追い込んでいく手法をとりました。

抵抗選別


入力の分圧およびインスツルメーションアンプ部分の抵抗は全て互いに影響し、足を引っ張り合いながら動作をしています。まずはある程度選別をして、精度が必要な箇所同士をペア組みして実装します。その上で、入力の560Ωの片方を取り外し、可変抵抗に交換。CMRR値が最良になる状態で可変抵抗を取り外し、抵抗値を測って同じ値の固定抵抗と差し替えます。例えば560Ωの抵抗の中から559Ωや561Ωを探すイメージです。CMRR 80dBを達成するためには560Ω、1kΩの箇所どちらとも、おおむね±0.5Ω以内に追い込む必要があります。
560Ωの抵抗で値が追い込めない場合(例:550Ωとか、±1%を超えた値が必要になる場合)は、他の部分の抵抗値を見なおして、回路全体で抵抗値を調整します。

そうやって値を追い込んでいった結果が以下となります。


CMRR選別トライアンドエラーのコピー


地道な作業の結果、なんとか80dB以上を確保することができました。

この状態であれば、たとえばHot Coldをショートした状態でその部分を指で触れたとしても出力からノイズが聴こえてくることはありません。この特性は、例えばUSBDACとの接続でGNDループが形成され強烈なコモンモードノイズが発生しているような場合には威力を発揮するかもしれません。

ただ、使用していてこのCMRRが役に立つような事はまず無いと思われるので、気にしないのが一番です。

設計者として一応チェックしてみました。
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