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AKシリーズ用バランスラインケーブル

AK100II、AK120II、AK240などのバランスヘッドホン端子からライン接続する際の方法について技術面での情報が不足しているので、ケーブルの作成および実機でのテストを行いました。

AK100II_balcable.jpg


バランスライン接続は、業務用の音響機器では一般的に行われている方法ですが、民生機ではあまり馴染みがありません。適切な伝送を行うためには色々な状況を加味したノウハウが必要です。


バランスヘッドホン端子を使用したバランスライン接続はAKシリーズの取り扱い説明書でも解説されている方法です。
AK100IIバランスライン


理想的なバランス回路であれば、信号線は+(Hot)および-(Cold)の2本×左右chで達成できます。しかし現実のバランス回路は理想的な平衡度が確保できないため、GNDを接続しないとノイズを拾う原因となります。
ヘッドホンの場合はインピーダンスが低いためノイズを拾うことが無いので4極プラグでGND接続を行いません。しかしライン接続の場合はイヤホンに比べて負荷インピーダンスが高くなりますから(低いと諸性能が低下する)ノイズを拾いやすい状況となります。


製作したケーブル
IMG_1814.jpg

2.5mmプラグからはL+ L- R+ R-の信号線、3.5mmプラグのスリーブからGNDをとる構造となっています。
しかし、以下の問題により、この接続方法ではノイズを拾ってしまい、実用には厳しいと感じました。


原因1

AKシリーズの出力はアンバランス出力でも同様ですが、再生停止時には出力が切り離され、ハイインピーダンス状態となります。すなわちプラグが抜かれた状態と同じになります。
この状態では極めてノイズを拾いやすくなります。一般的なアンバランスのヘッドホンアンプでプラグを抜くとブーンというノイズが出るのは経験したことがあると思いますが、AKではプラグを挿している状態であっても、再生停止中や曲間ではプラグを抜いたのと同等の状態になります。これはミュートのためや電池消耗を減らすためにアンプ回路を停止していると考えられます。イヤホンの場合はインピーダンスが低いのでノイズは聴こえませんので問題にはなりません。(プラグを挿していないイヤホンからは音は聴こえませんよね)
この、出力が切り離される状態がノイズ発生を招く原因の1つとなっています。


原因2

2.5mmプラグの不平衡
バランス接続では、ノイズ回避のためHotおよびColdの結線が対等になっている必要があります。しかし2.5mm4極のプラグではL-がプラグのハウジング部分に接続されて広くなっています。よってL+に対して対等な位置関係になっておらず、これがノイズを拾う原因となります。実際にAKで曲を再生すると、曲間で左側からのみブーンと聴こえるのがわかります。
これがXLRコネクタなど、2つの端子がシンメトリーに配置されているコネクタであれば、ノイズは殆ど拾いません。


原因3
中村製作所のプラグの浮遊容量
このプラグは絶縁されていることが売りらしいですが、黒い部分を挟んで金色の部分は金属であるものの、どこにも接続されていません。こういった電気的に浮いている金属部分が存在する場合、ノイズを拾う原因となります。この部分に手を触れてしまうと、盛大なノイズを発してしまいます。

このプラグの場合は、想定する使用方法がイヤホンのため、浮遊容量や不平衡についての配慮はなされておらず、ライン接続には不適といえるでしょう。

こういった場合、ハウジングが樹脂製のプラグを用い、可能ならその上に金属箔などでシールドを設け、GNDに接続するのがベターです。

一時的な対策

IMG_1817.jpg


こうすることでノイズに関してはかなり改善されますが、やはりDAP自体がイヤホンでの使用を想定した構造であるため、バランスライン接続の本来の目的であるノイズ回避のことを考えると、あまり適さないのではないかと感じました。

ちなみに、楽曲の再生中であればアンプの低い出力インピーダンスで駆動されますから、ノイズの混入はほとんど回避することができます。しかしながら周囲の環境であったり、USBで充電をしている場合、本体に手を触れている状態などでは、GNDループが発生したりすることでノイズが聞こえてしまうことがありました。

上記をふまえて判断しますと、DAPとポタアンの接続程度であれば、無理にバランス接続を選択する必要はなく、アンバランス接続で十分ではないかという印象でした。


ひきつづき課題として検討してみますが、どうもイヤホンのバランスと、ラインのバランスは分けて考えたほうがいいんじゃないかなという印象。そもそもイヤホンの場合はバランスというよりスピーカーのBTLみたいな役割だし、イヤホンとライン接続では求めるものが違うので、仕方がない気もする。

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No title

はじめまして。
お教え下さいませ。
XLRのGNDの接続は、
Φ3.5からどう配線されているのでしょうか?

現在自作を思考しております。

因みにΦ3.5からRCA接続で音を出しましたが、
据え置き並の音でびっくりしております!

No title

こんにちは。
XLRのGNDはφ3.5mmのGNDから結線し、φ3.5mmの余った2極は何も接続しない状態です。

ちなみにこの方法をとった市販品のケーブルもあるようですが、これは特にメリットもなく、どちらかというとデメリットが多いのでおすすめできないです。

No title

ありがとうございます。

てっきりΦ3.5mmのピンアサインのGNDは、
バラバラに接続するのかと思っておりました。

AKさんもここを公表されていませんし、
中も開けられないので苦悩しておりました。

市販のXLRケーブルは7万で売り切れていましたし・・・

TwitterでAKさんにも伺っているのですが、
なにぶん現在お休みですし。

いざとなったら、
電話で問い合わせてみたいと思います。

しかしAK240の据え置き並の音にはビックリです。
今はDENON AVC-A1HD 3rd EDにつけてますが、
今度は PMA-SA1につけるべく画策しております。

丁寧な返信、
誠にありがとうございました。

失礼致します。

No title

お久しぶりです。

色々調べてみました。

ノイズがのる理由ですが、
AK240の本体の外装。

これが問題だそうです。
シャーシアースになっているので、
AKに差し込むピンが問題になるそうです。

ピンの差し込む部分と本体外装が接触すると、
ノイズがのるそうです。

そこで本体とピンの部分に絶縁体を挟むと、
軽減されるかも知れません。

これはアユート側も現在は認知しているそうです。

そこで、3極、4極はちゃんと接触させる。
本体と接触する部分を絶縁、
若しくは
http://www.amazon.co.jp/gp/aw/s/ref=nb_sb_noss?__mk_ja_JP=%E3%82%AB%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%8A&k=BP-254B

この様な本体に接触しないピンが理想だそうです。

余談ながら。

失礼致します。

No title

こんにちは。
その回答でいっているノイズは、おそらく4極プラグのスリーブ部分が本体に接触して短絡することによって発生するノイズを指していると思います。

他のノイズやその原因もあって、私が問題視しているのはAKのプレーヤが再生した時に出力が解放状態になってしまうこと、そして2.5mmジャックの構造が平衡になっていないためスリーブ部分でノイズを拾うこと、プラグによって浮遊容量がある構造のものが存在し、そこでノイズを拾うことなどです。
いずれにせよ、AKのバランス出力はライン出力として使用するのには不適であり、メリットもないというのが私の判断です。

浮遊容量。
これだと、
回路の集積率。
距離などでノイズがいくらでものりますね。

AK側はあの限定XLRケーブル。
あのジャック部分だけ、
日本で供給したいらしいです。

とはいえ、
RCAでもあれだけの音なので良いかな?
という気も致しますね。

ここは韓国製らしい詰めの甘さでしょうか。

まあ、
ピュアに繋げば充分ハイレゾなので
今はOKとしています。

あとはバランスHPでも楽しんでみます。
色々とありがとうございました。

また見せて頂きます。

宜しくお願い致します。
プロフィール

fixer

Author:fixer
http://fixerhpa.web.fc2.com/
Twitter @fixerhpa
頒布中のバランスキット関連はこちら

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