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イヤホン3線4線占い(仮)

DSC_5483.jpg

ヘッドホンやイヤホンをバランス化する際に、元々ついていたステレオプラグを切り落として4極のコネクタに変更する必要がありますが、この時、ケーブルを切った中に3本しか線が入っていなかった。こんなことが有り得ます。
例えばMDR-CD900STの場合はユニットから出ている線が3芯ケーブルですので、このヘッドホンをバランス化する場合はケーブルを4線のタイプに変更する必要があります。
ヘッドホンの場合はまだ分解が容易な場合も多いですが、イヤホンの場合は最悪ケーブルの継ぎ接ぎを強いられることになります。

そこで、ケーブルを切ってしまう前に3線なのか4線なのか(3芯or4芯)を判別する装置を作ることにしました。




■回路図(画像クリックで拡大)
checker3.png


原理としては、イヤホンのプラグのGND端子からR端子に掛けて0.5mAの微小な直流電流を流します。その上でGND端子とL端子間の電位差を測ります。イヤホンケーブルが3線式の場合はGND線が共有されているため電圧降下分が検出されますが、4線式の場合はGND線を左右chで共有しないため、共通インピーダンスはジャックの接触抵抗のみとなり、電圧降下はほとんど検出されません。
この特徴を利用して3線なのか4線なのかを判別する仕組みとなります。

具体的な数値を挙げますと、プラグとジャックでの共通インピーダンスは数十mΩ程度、ケーブルでの共通インピーダンスは物によって開きがありますが、数百mΩ以上はあるようです。
検出のために流す電流は、イヤホンへの影響を考えると極力少なく抑えたいところ。テスタの抵抗測定レンジを参考にし、なるべく小さくして0.5mAとすることにしました。0.5mAの電流を流した場合、10Ωのヘッドホンでは電圧にして5mV、100Ωのヘッドホンなら50mVを印加した状態となります。

これらの状態で共通インピーダンスでの電圧降下を測るのは、かなり厳しい条件であることがわかります。
たとえば1Ωの抵抗があった場合、電圧降下はV=IRより0.5mA*1Ωですから、0.5mVの電圧降下となります。実際の判定にはもう一桁、100μVくらいの分解能が必要ではないかと考えます。
これだけ微小な電圧信号を扱う場合、通常のオペアンプではDCオフセットなどの誤差分に埋もれてしまい十分な測定ができません。そこで、ゼロドリフトオペアンプという特に高性能なオペアンプを用いることにしました。

試作段階で40cmほどのリッツ線を2本まとめたもの(つまり3線ケーブル20cm相当)の検出に成功しています。抵抗値は実測値で180mΩ程度でした。回路が理想通りに動作した場合、150mΩ以上の共通インピーダンスがあれば3線であると判断されます。


動作テストに使用したリッツ線
checker5.jpg

これが長さ約40cmの4芯リッツ線を使って、イヤホン接続を模擬したものです。イヤホンの抵抗分はさしあたって無視して問題ないので、ユニット部分は短絡させます。これを4線の状態とし、4本全てをショートさせると3線の状態となります。スイッチで3線と4線を切り替えられるようにしました。長さ40cmでGNDラインは2本を並列にしていますから、3線でかなり線長が短い状態と同等になります。



あとは実際のイヤホンやヘッドホンを用い、どれだけの精度で判定できるかを確認し、問題があれば回路を再検討することになります。

イヤホン、ヘッドホンのインピーダンスは一般的な100Ω以下のものを想定していますが、インピーダンス250Ωのヘッドホンでも検出が可能でした。

checker4.png


この「イヤホン3線4線占い(仮)」の試作機は秋葉原の三月兎二号店様でお試しいただけます。占いがどのくらい当たるか現段階では謎ですが、バランス化の際にお役立ていただければ幸いです。

なお、キット化するかどうかについて現段階では不明です。



以下、サンプルとして頒布した数名の方々へ製作に関する参考用となります。基板の配線を一部変更する必要がありますので、下記の写真を参考に配線してください。

checker1.jpg


checker2_201412302012041cb.jpg




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目からウロコものです

原理を一読した時は、??でしたが、自分なりに回路図みながら3線と4線の時の接続を落書きしたところ、原理の単純明快さに目からウロコが落ちる思いをしました。最近はメーカもヘッドホンのバランス接続可能なヘッドホンアンプを出しているので、リケーブル対応のイヤホンはともかく特にケーブル片出しのヘッドホンが3線4線か簡単に確認できるこのような機材は需要があるかもですね。
追伸
僕クロのほうもボチボチと改造中です。

No title

こんにちは。
これ、作った本人ですら頭がこんがらがってくるので、本当は原理を図解で説明すれば良いのですが、大変なので保留になっていました。
回路図になっていると補助的に必要なパーツが含まれているので分かりにくいですが、やっていることはとてもシンプルなのです。

http://monoadc.blog64.fc2.com/blog-entry-115.html
こんな感じでテスタを使って判別する方法もあるのですが、計算が必要だったり手順が煩雑ですので、例えば店頭の試聴機でも簡単にチェックできるように専用機化してみました。

僕クロもパワーアップしたらまた拝見させてください

No title

こんばんは。
教えていただいたページ見ました。
確かにテスターで測定⇒計算とういう手順は計算自体は簡単な内容ですが、だれでもできるかというとそうではない気もします。
実際、テスターの使い方すら知らない人もいます。
それを手軽に誰でもできるよう専用機化するのは意味があると思います。

No title

こんばんは。
確かに知識がなくても簡単に確認できるのは便利なのですが、
利用頻度が少ない道具ですから、これのために高い金額を払うのももったいないという感じがしています。
一応はキットという形にしたいとは思うのですが、業務用途向けに近い感じになるでしょうか。
動作原理など勉強になるしいい題材だとは思うんですけれどね。

No title

>動作原理など勉強になるしいい題材だとは思うんですけれどね。
そうですね。実際、私も勉強になりましたし。
また、いい題材ということでは僕クロも回路がシンプルなので平衡回路
の勉強になりました。
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http://fixerhpa.web.fc2.com/
Twitter @fixerhpa
頒布中のバランスキット関連はこちら

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