さっそくPCM2704+トランス実験

さっそく実験してみました。
秋月のUSBDACのキットは手元にないので、代わりに同じPCM2704を使用したVICSのキットを使用しました。
こちらはオペアンプによる増幅段がついているのですが、その手前から信号を抜き出し、220μFのカップリングを通してトランスへ接続します。

CA3G0049.jpg

使ったトランスは
iPod用ライントランスとして以前製作したコレ。染谷電子のA28-184です。
http://fixerhpa.web.fc2.com/ipodtrans/index.htm

16Ω:600Ωくらいから226Ω:10kΩくらいの範囲で使用できるように設計された巻線比約6倍のトランスです。

正直なところ6倍だと若干レベルが高くなりすぎかもしれません。0dBFsで14dBu(3.9Vrms)ほど出ています。(10kΩ負荷)

周波数特性
PCM2704_Trans_Freq.jpg

ソースのインピーダンスが低いと思われ、このおかげで低域までガッツリ伸びていますが、高域が若干上がりすぎてしまっている面もあります。若干の調整をやってもいいかもしれません。
リンク先のソース40Ωでの特性くらいがちょうどいいくらいでしょうか。


※追記
ということで、入力側に直列に33Ωとついでに0.1μFを入れてLPFにした状態で再度測定しました。
PCM2704_Trans_33ohm_10K.jpg

同じく10kΩ負荷で
10Hz -0.38dB
20Hz -0.12dB
16KHz -0.48dB
20KHz -0.95dB

若干高域を落としすぎた感もあるけれど、なかなか良い感じに落ち着いたのではないでしょーか。



歪率
PCM2704_Trans_Thd.jpg
高域で値が暴れているのはおそらくサンプリング周波数との関係でうなりが出ている??
USBDACのために測定がちょっと複雑になってしまったため、不備があるかもしれません。

→歪率が全体に高かったり暴れるのはどうやら使用したVICSのUSBDACキット固有の特性みたいです。
→秋月のキットが届いたので測ったら同様な結果だったため確認したところ、測定器の帯域制限が30kHzだったことに問題があったようです。22kHzにしたらかなり改善されました。ナイキスト周波数近辺のノイズが多いものとみられます。

別のオーディオインターフェイスを接続して、それの入力にアナライザのオシレータ出力(Digital)をSPDIFで接続し、入力モニターにしてそのままPCM2704に出力して、出力をアナライザに戻しています。
なお、トランスを接続しない場合でも歪率は全体的に若干高めの値を指示していたため、USBのバスパワー等、問題があるかもしれません。

というわけで参考程度に。
信号レベルは-8dBFsで最も値の良いレベルで測っています。
100Hzで0.05%
1kHzで0.04%
10kHzで0.05%
となっています。低域で歪率が低いのもソースのインピーダンスが低いおかげかと思います。


とりあえずファーストインプレッションということで。
ちなみに音を聴いた感じですが、やはりこのトランスの特徴である低域の質感がなかなか聴きごこち良い感じを醸しだしていました。


※追記
もう一つの候補のトランスA28-185ですが、
http://fixerhpa.web.fc2.com/ipodz/index.htm
こちらでも特性をとってみたところ、どうやら一次側の巻線が少ないせいか低域が伸びませんでした。
PCM2704の出力インピーダンスがいくつか不明ですが、相性はイマイチのようです。

レベル的には9.5dBu(2.5Vrms)くらいで変圧比としてはちょうどいい値です。

ちなみにPCM2704単体の出力レベルは実測値0dBFsで-1.6dBu(645mV)でした。
規定の出力レベルはデータシートによると0.55×電源電圧(3.3V)なので1.815Vp-p。すなわち640mV。
実測と合ってますね。



※その後
最初のトランスA28-184を使って、今度は未使用だった二次側のセンタータップを使い、巻線半分で測定してみました。
そしたらなんと、最大出力がちょうど2Vrmsでした!!
周波数特性も上から下までガッツリ伸びて申し分無しです。
というわけで、民生レベルのアンバランスならこうやってセンタータップを使って作るか、バランスがよければA28-184の二次側巻線が半分のバージョンを用意できれば、これが最強かと。

そして結線をバランスにすれば、PAなんかに持ってこいのバランス出力USBDACが格安の1万円以下で作れるってことになるんじゃないでしょうか。面白そうです。

とりあえずA28-184を使ったトランスBOXでPCM2704との間は220μFと32Ωにしてバランス受けで聴いていますが、やはり良い感じです。低域はしっかり締まってパワーがあり、高域も痛くない。これを聴いた後だと、普通のDACだとのっぺらして高域がザラついて痛々しく感じに聴こえます。近年のハイサンプリング対応DACの弊害なんでしょうか。
その点、PCM2704は最大Fsが48kHzなので、可聴外は気兼ねなく思い切ってカットできるのが利点かもしれません。
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歪率の問題だけど、他のオーディオインターフェイスだとこんなに暴れたり高くならないし、どうやらこのUSBDACに起因するみたい。
秋月のと違って電源にレギュレータ入って無いからなのかな。
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