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USBアイソレーター 活用編

完成したら一度はやってみたかったんだよな。これw


DSC_3374e.jpg



やっぱここの方法はおかしいっすよ。
ttp://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/musashino_proto/20100519_367627.html
遊んでみたじゃなくて、測ってみたはコレじゃないとね。


あとはUSBアイソレータ無ければ高抵抗2本で分圧してから中点にプローブのGND挟んで、2本のプローブをそれぞれ2つの端子に挟んで差動で見る方法もあるね。

まあノートPCをバッテリー動作にしてきちんと周囲と絶縁すれば良いといえば良いんだけど。
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USBアイソレーター 完成

うっかり穴あけミスで3000円以上するケースをお釈迦にしてしまうハプニングもありましたが、
なんとか無事完成しました。

DSC_3360.jpg




一番面倒だったのはやはりノイトリックのUSBコネクタ周りです。まさかここまでスペースを占有するとは。
半分ヤケクソになりつつ最終的にはUSBコネクタのモールドを削ってなんとか収めました。


DSC_3363.jpg



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アイソレーター基板側はケーブルをコネクタ介さず直接ハンダ付け。これで接触抵抗ともおさらばです。
(本来ならノイトリックのレセプタクルもやめたいのですが…。)


電源スイッチについてはリレーを用いて、PCからのバスパワー供給によってAC100VラインがON/OFFできるようにしました。これなら煩わしさも電力の無駄もありません。
5Vリレーでも100mA以下の電流で済みますが、最低動作電圧で考えれば6Vのリレーで良さそうです。


GNDに関してはいまのところ全部浮かせておきました。
本来ならACラインのアース端子、筐体、それに出力側のGNDを必要に応じて接続したいところなのですが、ACラインのアースもどうせ他の機器で揺られていることが多いでしょうから、単独でアース棒でもささない限りダメでしょうし、筐体アースもヘタに繋ぐと浮遊容量なんかで電位を持ったりするようなので、とりあえずは未接続から始めてみます。問題があったら考えるということで。


いい感じに収まったので、これからは手軽にどんどん活用できそうです。


USBアイソレータの電源製作3

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イトウ電子部品さんのADUM4160 USBアイソレーターですが、ケースに収める前にもう一回電源の見直しとなりました。

というのも、二次側にヒューズを入れていなかったことと、ついでにポリスイッチの抵抗分を利用してさらにリップルを除去しようと試みることにしたのです。

LM2940CT-5.0のレギュレータが入っているのでリップルの存在自体は問題ないのですが、リップルが含まれた配線を引き回すのもと思い。本当は一回高めの電圧で安定化した後にアイソレータ基板に供給するといいのかもしれませんが、さすがにそこまでは、ね。

ということで0.7Ωの抵抗分をもつポリスイッチと、さらに4700μFの電解コンデンサを入れてみたところ、リップルの高調波成分が改善されました。全体の電圧降下も心配するほどではなく安心です。
波形は5V出力に10Ω抵抗を接続し、500mAの電流が流れている状態でポリスイッチの前後で見比べたものです。


緑のラインがポリスイッチの前、黄色のラインが後となります。
polysw.jpg


続いて、突入電流の確認です。下の波形は電源投入時にトランスのセンタータップに流れる電流を観測したものです。1A/div
この程度なら問題ないと判断していいでしょう。実際に各ダイオードに流れる電流は波形で1つおきとなります。
9400uf_rush.jpg


回路図
P54188_schematic2.png



ラグ板の配線
DSC_3300.jpg
配線の都合上、ラグ板を上下逆さに使用しました。このとき、ラグ板の端子が電解コンデンサに接触することになります。コンデンサの外皮が溶けたりすることによってショートが起こらないよう気をつける必要があります。
なお、今回アルミットのハンダを使ってみたのですが、どうもこれヤニが多いのか残渣が気になりますね。

電解コンデンサは普通に買うと500円近くしますが、秋月だと100円。これはお買い得ですね。


さて、次回は無事にケースに収まるといいのですが…。

USBアイソレータの電源製作2

電源トランスの変更版が出来上がってきて、とりあえず電源回路が完成しました。


DSC_3288.jpg




■変更版
P54188.png
電源電圧に余裕を持つため、昇圧比の変更およびコアサイズを1ランク上げてもらいました。
ドロップ電圧が若干増えるので多少発熱はするものの、これなら電源電圧が90Vで500mAの負荷があってもハムが出ないようになりました。




■電源電圧90V時、10Ω負荷(500mA)
緑が5Vライン、黄色はACカップリングにて電圧変動分を拡大したものです。
AC90Vin_5V10ohmload_2nd.jpg



電源電圧100V時、10Ω負荷(500mA)
AC100Vin_5V10ohmload_2nd.jpg



無負荷時の平滑出力は12.5Vと高くなってしまいましたが、負荷が軽ければ発熱には繋がりませんので問題はありません。
500mA負荷時は9V程度に落ちますから、発熱は12Vのスイッチング電源を用いた場合に比べれば少なくなります。



なお、ちょっと気になることがありました。
IMG_0472.jpg
この構成で無負荷の時、2mV以下と極わずかですが寄生発振みたいな波形が確認されました。
5Vレギュレータの出力にブリーダ抵抗1kΩをぶら下げておけば回避できます。


改善後
IMG_0473.jpg


そしてAC90V、負荷10Ω(500mA)時の+5Vラインのリップルをチェック
IMG_0476.jpg


これも大丈夫のようです。



あとはきちんとアイソレートできたかどうかのチェックです。


■スイッチングACアダプタを使用した場合の対アースの電位
DSC_3294.jpg


■トランス電源での対アース電位
DSC_3289.jpg


36Vから3.2Vと、はっきり効果が出ていることがわかります。
3.2Vであればアイソレータの電源にバッテリーを使用した場合と同等です。

そして、1MΩ受けのDMMの電圧値だけではインピーダンスがわかりませんので、
アイソレータのGNDとアースを接続したラインにリーククランプを挟んで電流をチェックします。




■スイッチングACアダプタの場合
DSC_3292.jpg



■トランス電源の場合
DSC_3291.jpg

スイッチング電源でも0.07mAならかなり低いほうです。
しかしPC周辺機器やオーディオ機器など、複数の機器が接続された環境ですとこの電流が積み重なって1mA以上となる場合もあります。
アースに電流が流れないということは、アイソレータのGNDが容易に接続先のGNDレベルと等しくなるということですから、信号伝送としては理想な状態となります。



■電源回路図
P54188_schematic.png
極めて単純な両波整流回路です。二次側はセンタータップがGNDになりますが、両端の端子に守るべき極性はありません。



いかがでしょうか。これでUSBアイソレータの動作、そして存在意義がより確実なものになったと思います。
音質は…、これを目的に製作したわけではないのですが、試しにLXU-OT2を繋いで再生してみると、
なんとなく歪感が減って、低域の豊かさが増えたような気もします。

例によってトランスを作成してくださった染谷電子さんには私の設計は公開して構わないということにしてあるので、興味ある方は問い合わせたら購入できると思います。
もしくはもっと高性能な仕様を考えついた人は作ってみて私にも教えてください。

USBアイソレーターの電源製作

DSC_3271.jpg


前回の記事で、USBアイソレーターの使用においてスイッチング電源を使うとAC側とフィルタのコンデンサ等を経由して容量結合され、アイソレートされたはずのポートのGNDに対アースで電位差が出てしまうことが確認されました。アイソレートしていないUSBと比較したら、これでも十分すぎるほどの効果があるのですが、せっかくなのでリニア電源を作ってみようと構想をしていました。
使用する電源トランスは汎用品でもいいのですが、レギュレータでの発熱を減らしたり効率を良くするためドロップ電圧は最低限にしたいですし、一次二次の巻線間での容量結合はなるべく少なく抑えたいところ。
電源回路に関してあまり実験や研究をしたことが無かったので、この機会に専用のトランスを用意してテストしてみることにしました。



trans_spec.png
整流についてはブリッジダイオードではなく、センタータップを用いた両波整流としました。
これにはトランスの二次巻線が直接GNDに接続されることによってノイズ等の影響を減らしたいという意図があります。
電圧についてはレギュレータのLM2940CT-5.0のドロップが0.5Vということで、最悪時に6Vあれば良いかなと判断しました。…まあこれが結果的に判断が甘かったということで問題となるわけですが。
逆接保護用のダイオードは0.45VのVfだそうですが、これは不要なのでバイパスして良いでしょう。


そして上がってきたトランスの仕様は以下の通りです。
P48727.png

打ち合わせの結果、一次二次で巻線を分離できる構造のボビンがあるということなので、これでお願いしました。


届いたトランスでさっそくチェックです。両波整流回路なんてダイオード2本であと電解コンデンサがあれば良いのでラグ板で組めばすぐに完成です。
USBアイソレータ基板へは当初DCプラグを用いていましたが、プラグかコードで電圧降下がみられたため直結にしました。
出力は5Ω抵抗2個直列で10Ωとし、500mAの負荷としました。

100V電源は商用電源をスライダック経由で接続。100Vと、下限の90Vで測定をします。

結論からいうと、若干電圧が足りませんでした。
トランス自体はこちらの要求仕様通りバッチリに動作しているのですが、レギュレータの出力が6Vあっても出力に若干リップルが出てしまいます。電源電圧90Vで500mA負荷の条件でリップルは8mV程なので、普通は気にしなくて良いレベルではあるのですが…。ちなみにこの微小なリップルは入力を100Vまで上げて、ようやく全く見えなくなる程度です。

せっかく専用電源を組むことを考えると作り直しでしょうか。うーん困ったものです。
電圧を上げるなら6.2V→7.2Vくらい。よって1.2倍程度でしょうか。全体的に電圧が上がると無負荷時の電圧も当然上がってしまいます。無負荷に近ければレギュレータの発熱も少なくはなるのでまあ問題はないのですが。
色々考えると、たったこれだけのためにコアの大きさまで上げる必要が出るのかもしれません。

なお、平滑コンデンサは当初4700μFでテストしていましたが、念のため8200μFまで上げてみました。しかし残念ながら改善に至ることはありませんでした。

そうそう、期待していた対アースの電位ですが、ざっと測ってGND、電源ラインとも4Vを切っていました。これならアイソレーターの電源をバッテリーにした時と変わらない程度の性能となりそうです。
なんとか完成させるように頑張らないと…。


以下、オシロ波形です。
緑が平滑出力、黄色はレギュレータ出力をACカップリングにてリップル分のみ観測したものです。

■電源電圧100V時
AC100Vin_5V10ohmload.jpg


■電源電圧90V時
AC90Vin_5V10ohmload.jpg


■電源電圧90V時、+5V出力のリップル 2mV/div
IMG_0448.jpg

手持ちのUSBオシロは下限が10mV/divなので十分に観測ができませんでした。というくらい微細なリップルなんですけどね。



■トランス二次側の電流波形 タップ3-4間
緑:電圧
黄色:電流100mV/A すなわちピーク1.48A

trans_curr.jpg



※追記
アイソレータにトランス電源を使った場合でLXU-OT2(ノーマル)を接続してバスパワーの電圧波形がどうなるかチェックしてみました。

USBケーブルにはLUXMAN特製ではなく、USB規格認証品のサンワサプライKU20-1(1m)を用いました。

■LXU-OT2側USBコネクタにて
緑 電圧波形
黄色 ACカップリングにてリップル分拡大
5v_lxu.jpg

例によってDCDCに流れる電流波形がそのまま影響するため、そのタイミングで70mVくらいバスパワーが振られています。


しかし、これをアイソレータのレギュレータ部で波形を見ると、ここまでの揺れはありません。
5v_reg.jpg

ということはコネクタの接触抵抗やらケーブルの抵抗分が影響して電圧降下が起こっていると考えられるでしょう。
まあ、ノーマルのLXU-OT2の場合は異常な間欠負荷になるので電源が揺られるのは仕方がないことですが、このようにケーブルの両端で変動量が違うとなるとUSBコネクタの数やケーブル長は最低限にするよう配慮したいものです。

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