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観測史上最大の不具合!? 仕様!? 『カリグル』ミュージカル公演DVD

どうもこんにちは。自称、不具合音源解析の専門家のfixerです。
年の瀬も迫る中、観測史上最大級の音源トラブル案件が舞い込んでまいりました。


今年の5月より舞浜アンフィシアター(キャパ約2000人)で計7回おこなわれた男性俳優による2.5次元ミュージカル『カリグル』こと
ミュージカル「スタミュ」スピンオフ team柊単独公演『Caribbean Groove』。

公演を観劇したファンが会場でDVD(Blu-ray)を予約し、10月11日に発売され視聴したところ、俳優の演じた内容が改変された編集となっており、期待を裏切られたファンたちは阿鼻叫喚。発売元に問い合わせを入れたものの、なかなか対応がなく、約2ヶ月経過した12月3日に「仕様の変更・再発売はございません。」と発表されたというものです。


発売元発表
ミュージカル「スタミュ」スピンオフteam柊単独公演「Caribbean Groove」Blu-ray・DVDをご購入いただいた皆様へ



問題の編集内容は

・俳優の歌唱が、公演や生配信では既存CD等と同様のメロディで歌われていたにもかかわらず、DVD収録において音程の加工がなされ、一部原曲と異なったメロディに変更されてしまっている。また、俳優の歌声がボーカロイドやPerfumeのような「ケロケロボイス」になってしまっている箇所が複数ある。

・観客の顔に掛けられたボカシ処理の範囲がはみ出ており、演者の衣装、小道具、身体、顔にまで被ってしまっている箇所がある。


上記の歌唱の音声に関するもの、演者の映像に関するものの2点が主な指摘となっています。
これらの映像・音声編集によって生公演の感動を振り返るどころか、改変された映像を視聴するのも辛く耐えれないといった想いがTwitterやブログにつづられています。
また、これは購入者に対する問題だけではなく、演者や作家の表現が改変されておりますので、制作関係者にも影響が及ぶものだといえるでしょう。


経過や詳細についてはファンの方がまとめた下記資料をご覧ください。
『Caribbean Groove』不良ディスク問題


「カリグル円盤問題」にみる、エンターテイメントにおける消費者の無力さについて


カリグル炎上してくれ - 健やかにオタク

また、発売元に対応を求める署名活動が行われており、12月11日現在、約1200名の署名が寄せられています。
ファンと関係者の思いを無駄にしないため、もう一度カリグル円盤対応を考えてほしい。


スタッフ等関係者名が記された資料
ミュージカル「スタミュ」スピンオフ team柊単独公演『Caribbean Groove』いよいよ出航! コンフェティ



資料中、音声編集に関し制作会社であるポリゴンマジック社からの回答では、「できる限り楽譜の譜面に合わせれるよう調整」とありますが、既存のCDや舞台で歌われたメロディから変更する必要がなぜ生じたのかについて説明がつかず、本当に「当商品の映像・音声に不具合はない」(NBCユニバーサル・エンターテインメント)のか、不具合を隠蔽しようとしているのか判断がつかない状態です。

そこで実際に問題のDVDを入手し、既存の音源や生配信時の映像と比較。メロディや映像にどのような差異が生じているのか、制作のミスであるとするのならどういった原因が考えられるのかを考察してみることにしました。

検証についてはリアルタイムでTwitterに投稿しながら行いましたので、主なツイート部分のURLを記します。


噂のカリグルのDVDを入手しました。せっかくなのでスタジオ用のモニタースピーカーで鑑賞します。

カリグルの件、マルチデータが消失して修正版作ろうにも作れないなんてのも無いとはいえないよね。

カリグルのハニトラのメロディ違いの比較できたよ。配信→DVDの順でノンストップだから目を凝らして確認してね。

夢*冒険パイレーツの宝島のとこ、これは完全アウトでしょ

完全アウトといえばDVD見てて吹き出したハニトラのここを忘れてた。これはだめだろコントじゃないんだからw

映像の問題箇所はなるべく貼りたくない、ってのは批評のための必要最低限の引用としてだとしてもファンがうるさいから嫌なんだよね。なので一回だけ。こんな感じで、客席を隠してるボカシが演者に被ってる箇所があります。

うちのアテにならない再生環境での話だけど0.5倍速で再生してモニタの遅延の影響を軽減させつつ再生したところ、映像と音の遅延は感じなかった

カリグルのDVDのブックレットに書いてある歌詞を公演で歌ってるものと照合してるんだけど、微妙に違う場所あるな

ボカシもピッチ補正もそうなんだけど、副作用が出ようが何しようが隠そうと思ったものは全力で隠したり直したりしてる感じなんだよね。なので公演を観たファンが記念に買うものとは離れているような気はするなあ。

これはカリグルの案件に近いんじゃない? 制作工程での作業ミスにより楽曲の音程が変わってしまう不備

もうひとつの「カリグル」の収録・編集は違う会社が担当していて、クオリティが段違いだった話



予約してまで購入してくれた人が悲しむような映像作品が果たして「仕様」として許されるのかどうか。ファンを裏切らない結果となることを望むばかりです。

本件については11月12日現在、炎上中ですので引き続き調査してまいります。




※2019.12.19追記
お詫びとお知らせ team柊単独公演「Caribbean Groove」

昨日18日の20時頃、ミュージカル「スタミュ」製作委員会より上記の告知がありました。

12月3日時点での「仕様の変更・再発売はございません」の意向を覆す内容で、生配信で使用した動画を「特別ディスク」として配布するとの内容です。

一応、進展があったとはいえますが、生配信の動画はカメラ切り替えのミスで重要な箇所が映っていなかったり、音声も整音されておらず音量起伏が激しく聞き辛いものであるため、商品の代替になるかというと疑問には感じます。

しかし、本来の品質で作り直すために必要な映像や音声のマルチデータ等の素材はすでに消失してしまっている可能性があり、作り直しは期待できないと考えます。

よって、個人的見解としては、まずマルチの素材が消失したのであればそれを認めること。その上で配信の音声を整音し、ディスクにマルチアングル映像、音声収録をして配信と商品版の音声映像を任意に選択して視聴できる形にする。こうすれば比較的満足度の高い形に仕上がるのではと考えます。よってこのあたりが落とし所ではないでしょうか。

なお、製作委員会からの発表は「本件に関しての、公式HP以外(出演者事務所様、外注スタッフ様等)へ直接のお問合せはご遠慮いただけますよう切にお願い申し上げます。」といった内容で締めくくられています。

12月3日以降に、何らかの外部からの働きがけがあったことが予想されます。




■以下参考資料


カリグル問題箇所一覧2




【大体合ってるカリグル用語事典】


■スタミュ

「スタミュ 高校星歌劇」
ミュージカルをやる高校生らを描いたアニメ(らしい)
元々は「ハイスクールスター・ミュージカル」だったらしいが、現在は正式名称が「スタミュ」


■スタミュミュ
スタミュの2.5次元ミュージカル、ミュージカル「スタミュ」これが「スタミュミュ」(公式呼称)。「ミュミュ」とも略される。


■2.5次元
アニメ等の作品(絵だから2次元)を実際の人間(3次元)が演じているので「2.5次元」。


■カリグル
「スタミュミュ」のうちの1タイトル「Caribbean Groove」の略称。なお、円盤が問題になっているのはカリグルのうち、ミュージカル『スタミュ』スピンオフ team柊 単独公演『Caribbean Groove』である。


■円盤
市販されているCDやDVD、Blu-ray等の総称。データ配信による販売ではなく、物理メディア(ディスク)のためこう呼ばれる。

■ハニトラ
スタミュのキャラ「虎石和泉」の持ち歌、「Honey!Honey!Trap!」の略称。
カリグルでは、決め台詞「待たせたな、子猫ちゃん」とともに楽曲が始まる。歌唱の編集による不自然な箇所の指摘が多いため、特に話題となっている一曲。
なお、虎石くんは顔がよく、女好きで非常にモテる。


■高野洸
スタミュで虎石和泉を演じ、カリグルでハニトラを歌っている俳優。今回のカリグルがスタミュ最後の出演作となった。


■ケロケロボイス
Daft PunkやPerfumeに代表される、歌声に掛けられるエフェクトのことをいう専門用語。Antares社のAuto-Tuneを代表とするピッチ修正ソフトを極端な設定にして使うことで得られる。
なお、ボーカルのピッチ修正における副作用で不本意にそうなってしまった場合、「ケロった」などと呼ぶ場合もある。


■ピッチ修正
歌唱の音程がズレている場合、ピッチ修正用のツールを使うことで録音した後に歌の音程を変更することが出来る。現在では、多くのCD等の録音物で当たり前のように行われている。ピッチ補正、ピッチ編集、ピッチ直し等とも呼ばれる。


■メロダイン
Celemony社のピッチ修正ソフトMelodyneのこと。後発ではあるが、近年は主流になりつつある。


■Waves Tune
イスラエルのWaves社のピッチ修正ソフト。Waves Tune Real-Timeは手作業ではなくリアルタイムに自動でピッチ修正やケロケロボイスエフェクトを行うことができる。


■マルチチャンネル素材
通常、CDレコーディングやライブ収録ではマルチトラックレコーダーを用い、ボーカルや楽器のマイク1本1本の音を混ぜることなく別々に録音します。後にミックスダウンと呼ばれる作業でProTools等を用いてそれぞれの音を修正、調整しながら最終的に2chステレオに仕上げ、CDやDVD等に納めます。マルチ素材が残っていないと、編集をし直すことができない。


■ProTools
AVID社の業務用の音声編集ソフトの名称。業界標準として採用されており、日頃手にするCD、テレビ番組、映画等、ほとんどの作品がProToolsを用いて編集されている、いわばPhotoshopの音声版的な存在。たくさんの音声素材を個別に編集しつつ、同時に再生して音を混ぜることができる。ピッチ修正のプラグインソフトもProTools上で動作する。


■MA
音楽の編集(ミックスダウン)作業ではなく、映像作品の音声部分を編集することをMA作業と呼ぶ。通常、映像の編集が終わった後に音の編集を行う。効果音を足したり、不要なノイズを消したり、音量バランスを整えて聞きやすい音にする工程。



※2020.2 最新情報
1/31に開始された配信版にて映像の修正が施されていた件と、配布開始された「特別ディスク」について
https://twitter.com/fixerhpa/status/1223560070673256450
https://twitter.com/fixerhpa/status/1225618496702177280

配信版については、1/31公開版にて映像の変更がありました。元々は生配信の映像素材を利用していたため、カメラの切り替えミスで映像が暴れていた部分、20箇所弱を差し替えられているのと、DVD版にあったように観客の顔にボカシが入れられていました。
また、「特別ディスク」に収録されているものは、上記に対してさらに音声の調整がなされており、音量の突発的な起伏が抑えられたり、ノイズ除去がされて聞きやすいものとなっています。


2020.2現在、カリグル「特別ディスク」については、こっそりと無償配布されています。
Amazonにレビューとして概要を記しておきました。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07S7V99XW/

本作品は歌声にケロケロするエフェクトが掛かっていたり、CDや公演で歌われたものと異なるメロディに改変されています。また、観客の顔に掛けられたボカシ処理が演者の衣装にまで掛かっていることもあり、購入者の不満や批判が相次ぎました。

映像・音声を作り直したものへの交換とはなりませんが、生配信で使用された素材をもとに、映像の切り替えミス部分の差し替えや、全体的に音量がバラついて聞き取りにくい問題を緩和させたものが「特別ディスク」として無償配布されています。

大々的な告知はされていないので、公式サイトのブログ記事を確認のうえ、商品まるごと一旦、着払いで返送することにより「特別ディスク」の提供を受けることが可能です。宅急便やゆうパックの着払いが使用可能です。

なお、本作品はDMM動画などで配信型の販売がされており、「特別ディスク」の内容もほぼ同一ですが、配信版では音声の整音はされていないため、現状「特別ディスク」の収録内容がもっとも良好であるといえるでしょう。


特別ディスク1

特別ディスク2


【おまけ】
CD化されてないらしいので耳コピして作っておきました
Caribbean Groove カリグル 懐かしの丘 オルゴールver.
https://youtu.be/xZS3uRLgo5s


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